監修:鍼灸師/心理学修士(神戸大学大学院修了)
【目次】
▶1. 【10秒チェック】「燃え尽き度」を簡単に確認
▶2. 【詳細チェック】「燃え尽き度」を調べる
▶3. 【心理学のヒント】頑張りすぎる考え方を見直す
▶4. 【燃え尽きからの回復】オンラインカウンセリング
【簡易版】燃え尽き度チェック
■当てはまるものを選んでください
チェックするだけで、合計点を自動計算します。
※上記のチェックシートは、久保真人 「バーンアウトの心理学」を参考に当院が作成しました。
0〜3点の方へ
【疲労度:低】
大きな疲れは見られません。 ただし、体に不調があるのに点数が低い場合は、無意識に無理をしている可能性があります。
4〜6点の方へ
【疲労度:中】
「燃え尽き」の初期サインが出ています。 まだ動ける状態ですが、これ以上無理を重ねると一気に悪化する危険があります。
7〜8点の方へ
【疲労度:高】
心と体が「そろそろ限界だ」とサインを出している状態です。 これ以上悪化させないために、早急な対処が必要です。
より詳しい状態を知りたい方は、下の【詳細版(17問)】へお進みください。
9〜10点の方へ
【疲労度:極端に高】
心や体がかなり疲れている状態です。
まずは「休むこと」を優先してください。一人で抱え込まず、必要に応じて医療機関や専門家のサポートを受けることも大切です。
当院では、燃え尽き状態からの回復をサポートする「オンラインカウンセリング」を実施しております。 ご自宅から安心してご相談いただけます。まずは詳細をご覧ください。

【詳細版】燃え尽き度チェック
■当てはまるものを1つ選んでください。
チェックするだけで、合計点を自動計算します。
※上記のチェックシートは、久保真人 「バーンアウトの心理学」を参考に当院が作成しました。
33点以下の方へ
【疲労の蓄積は低い状態です】
大きな疲れは見られない状態ですが、日々の忙しさの中で気づかないうちに負担が積み重なることもあります。
無理をしすぎず、今の生活リズムや休養の取り方を大切にしながら、自分のペースを守っていきましょう。
34~42点の方へ
【疲労の蓄積はやや低い状態です】
現在の結果からは、心身の疲労は比較的少ない状態と考えられます。
日常生活の中で大きな負担を感じにくい時期かもしれませんが、調子が良いときほど無理を重ねてしまうこともあります。
今の状態を保つためにも、疲れを感じたときは早めに休むことや、頑張りすぎない工夫を大切にしてみてください。
43~68点の方へ
【疲労の蓄積は高まりつつあります】
心身にかかる負担が、少しずつ積み重なってきている可能性があります。
頑張りが続いているときほど、疲れに気づきにくくなることもあります。
これ以上無理を重ねないためにも、休む時間を意識的に取り入れ、日常のペースを一度見直してみてください。
69点以上の方へ
【疲労の蓄積が高い状態です】
あなたが自覚している以上に、心身の疲労が蓄積している可能性が高いです。
ここまで頑張ってきた自分を責める必要はありません。
まずはしっかりと休むことを優先し、必要に応じて周囲の人や医療機関、専門家に頼ることも大切です。
一人で抱え込まず、回復に向けたサポートを受けることを検討してみてください。
当院では、燃え尽き状態からの回復をサポートする「オンラインカウンセリング」を実施しております。 ご自宅から安心してご相談いただけます。まずは詳細をご覧ください。

燃え尽き症候群とは?
今まで精力的に物事に向き合っていた人が、ある日突然、意欲を失ってしまう。これが燃え尽き症候群(バーンアウト)です。
これは単なる「体の疲れ」や「怠け」ではありません。
心のエネルギーが完全に枯渇し、これ以上心身が壊れてしまわないように、脳がシャットダウンのスイッチを押した状態なのです。
燃え尽きになりやすい人は?
「人に迷惑をかけられない」「期待に応えなきゃ」と、責任感が人一倍強い人ほど陥りやすい傾向があります。
相手の気持ちを優先するあまり自分のSOSを後回しにし、限界を超えて頑張り続けてしまうからです。
燃え尽き症候群のサイン
初期には「しっかり寝ているのに疲れが取れない」「これまで楽しめていたが、どうでもよくなる」といったサインが表れます。
心と体は「休みたい」のに、長年の頑張る習慣から「戦いのスイッチ(交感神経)」が入りっぱなしになっています。
この状態が続くと、自律神経は乱れ免疫機能が下がりやすくなり、原因不明の不調が表れてしまうことも少なくありません。
【心理学】頑張りすぎる考え方を見直す

なぜ限界まで頑張ってしまうのか?
なぜ、自分の心身が限界を迎えるまで頑張り続けてしまうのでしょうか。
それは、長期間のストレスや疲労で心に余裕がなくなり、物事の見方が極端に狭くなるなっているからです(心理的視野狭窄)。
仕事:本来は「自分や家族が幸せに生きるため」なのに、「自分を犠牲にしてでもやり遂げなければならないもの」にすり替わる。
子育て:本来は「子どもの成長を共にする喜び」なのに、「理想の親として、完璧に育て上げなければ」と自分を追い詰める。
介護:本来は「大切な家族を支えたい」という思いからなのに、「私がすべてを完璧に背負わなければ」という重圧に変わる。
受験:本来は「進路への一つのステップ」なのに、「ここで合格しないと自分には価値がない」と思い詰める。
「本当に大事なもの」に気づき、考え方を見直す
燃え尽きのループから脱出するには、自分の思考や感情を客観的に見て、今までの価値観を変えることが鍵です。
① 「本当に大切にしたいこと」を思い出す
少しだけ立ち止まり、「これからの人生で、私が本当に大切にしたいことは何だろう?」と自分に問いかけてみてください。
② 自分を苦しめる考え方を手放す
「絶対にこうしなきゃダメだ」という思い込みを少しゆるめて、自分をラクにする考え方に切り替えていくことが大切です(認知再構成)。
この過程を経て、「どんな状況であっても、自分自身の心身の健康こそが一番大切だ」と気づけるようになります。
※本記事は参考情報です。ご自身の判断で無理をせず、つらい時は必ず医療機関(心療内科など)にご相談ください。
【点数が高い方へ】燃え尽きで起こりやすい症状
チェックシートで高い数値が出た方は、ご自身が自覚している以上に、心身にストレスや疲労が蓄積している可能性があります。
そのまま無理を重ねてしまうと、以下のような症状が現れるリスクがあるため注意が必要です。
燃え尽き症候群
人を優先しすぎて無理を続けると、心身のエネルギーが枯渇し、仕事や家事に向き合えず、休職を考えるほど動けなくなることがあります。
強い疲労感や気力の低下、朝起きられない状態が続くときは、心と体が休息を求めているサインかもしれません。
うつ病
長期間の過度なストレスによって心身のエネルギーが完全に枯渇し、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れて脳の機能が低下することで発症しやすくなります。
強い気分の落ち込みや不眠、これまで楽しめていたことに関心が持てなくなるなどの症状が現れます。
パニック障害
蓄積された疲労や精神的ストレスが限界を超えると、自律神経が過剰に反応し、誤作動を起こすことがあります。
危険がないにもかかわらず、突然の激しい動悸、息苦しさ、めまいなどに襲われ、強い不安感に恐怖する状態に陥ります。
当院の施術例
施術例
「薬だけでなく考え方から変えたい」
うつ病・適応障害での3度目の休職から復職へ
プロジェクトが重なる激務から燃え尽き、深刻な無気力状態へ。「頭がぼーっとして言葉が出ない」「家族の前でも笑えない」と限界まで追い詰められていました。
来院までの経緯
2ヶ月前に心療内科で「うつ病」「適応障害」と診断され、休職に入られました。休職は一昨年から毎年続いており、今回が3回目とのことでした。
日常的な残業に加え、通常は年1回の大型プロジェクトが複数回重なる激務が続き、仕事のピークを過ぎた頃から深刻な無気力状態に陥っていました。
休職の半年前からは、不眠や食欲不振をはじめ、「頭がぼーっとして仕事が手につかない」「言葉が上手く出ない」といった心身のサインが続いていたそうです。
ご家庭でも、奥様やお子様との会話で自然に笑うことができなくなり、休日は気分の落ち込みを紛らわせるために昼間から飲酒をして過ごす日もありました。
これまでは病院での服薬治療で復職されていましたが、「もう休職を繰り返したくない。薬だけでなく、自分自身の考え方から変えたい」との思いで当院へご相談にいらっしゃいました。
初回来院時の心身の評価
心身の状態(バーンアウト)
無気力状態に陥っており、いわゆる「燃え尽き症候群(バーンアウト)」の傾向がみられました。
仕事に対する考え方(考え方のクセ)
「チームの中で、質の高い仕事をしなければならない」という非常に強い責任感をお持ちでした。
また、「人に頼ると自分の評価や価値が下がる」という思い込みから、困っていても周囲にSOSを出せず、一人で全てを抱え込んでしまう傾向(過剰な自己関連付け)がありました。
東洋医学的な体質評価
東洋医学の観点では、全身のエネルギーが枯渇した「気虚(ききょ)タイプ」の状態でした。精神的・身体的ともに疲労が蓄積し、ご自身の力だけでは回復の活力が湧きにくい状態でした。
鍼灸施術の経過
燃え尽きのループから脱出し、休職を繰り返さないためには、ご自身の思考や感情を客観的に観察し、これまでの仕事に対する価値観をアップデートすることが鍵となります。
施術目的
①「本当に大事なものは何か」に気づく(価値観の再構築)
本来、仕事は自分や家族が幸せになるための「手段」であるはずが、自分を犠牲にしてでもやり遂げなければならない「目的」にすり替わっていました。この逆転に気づき、アイデンティティを再構築することを第一の目的としました。
②自分の状態を客観的に見る(メタ認知の向上)
長期間のストレスで心に余裕がなくなると、物事の見方が極端に狭くなり(心理的視野狭窄)、限界を迎えるまで頑張り続けてしまいます。自分の状況を冷静に見つめ直す「メタ認知」を養うことを目的としました。
③家族とのコミュニケーション(自尊心の回復)
度重なる休職により、「自分を大切にする気持ち(自尊心)」が低下していました。特に重要な他者である奥様とのコミュニケーションを密に図るよう促し、安心できる居場所の中で自尊心を回復させることを目指しました。
施術内容
鍼灸施術(心身の緊張緩和):
東洋医学のアプローチで自律神経のバランスを整え、気虚状態を改善し、回復のための土台となるエネルギーを養います。
カウンセリング(自分基準の構築):
人生の振り返りを行い、他人の評価に依存しない「自分基準」の価値観を構築します。
心理学ワーク(客観視の練習):
自分の思考や感情を客観的に捉える「メタ認知能力」の向上を目指したワークを実施しました。
1〜4回目(週1回の来院)
行動とコミュニケーションの変化
今までしたことがなかった「家族の朝食作り」を毎日続けるようになりました。
自分の感情を表現することが苦手でしたが、奥様からのご提案もあり「今日あったこと、感じたこと」を話すようになりました。
また、「できないことはできないと周囲に伝えることも大切だと気づいた」と、人に頼ることへの抵抗感が少しずつ薄れてきました。この時期はまだ「早く復帰しなくては」という焦りもみられました。
5〜10回目(週1回の来院)
考え方の変化と心身の回復
低下していた集中力が戻り、本の内容が頭に入るようになってきました。
奥様からも「笑うようになって、表情が変わってきたね」と声をかけられたそうです。
睡眠の質も向上し、早く目が覚めても「ラッキーだ」と、物事を柔軟に考えられるようになってきました。
「一番大事なのは家族。今まで無理をして残業していたけれど、会社からの評価はそこまで気にしなくてもいいと思えるようになった」と、価値観の大きな変化がみられました。
現在(月1回のメンテナンス)
復職と再発防止の定着
無事に復職を果たされました。
「今までは限界を超えてオーバーフローを起こしていたので、今はあえて8割の力で仕事をするよう心がけている」と、ご自身でセルフコントロール(再発防止)を実践されています。
睡眠も安定し、頭もスッキリしているとのことです。
毎日帰宅後に奥様と仕事の話をし、休日はお子様のサッカーに参加されるなど、日焼けした笑顔でお越しいただいています。
※通院や服薬に関するご判断は、主治医と相談しながら進めることが大切です。
※経過には個人差があります。
施術例
「3月まで仕事をやり遂げたい」
心身の限界を感じていた教師の燃え尽き症候群
激務で不眠や頭痛が続き限界に。「3年生が卒業するまでは何とか頑張りたい」との思いでご来院されました。
来院までの経緯
先月からほとんど眠れず、頭痛や倦怠感が続いていました。
勤務中は分刻みのスケジュールで、毎日夜遅くに帰宅し、土日も出勤している状況でした。
以前、体調を崩して休職した経験もありました。
これまでは「子どもたちのために」という思いで頑張ってこられましたが、心身ともに限界を感じておられました。
「今担任をしている3年生が無事に卒業してから仕事を辞めようと考えています。3月までは何とか持たせたいので、サポートしてほしい」とのことで、ご来院くださいました。
初回来院時のお悩み
常に仕事のことを考えてしまい、眠れない
毎朝、仕事に行きたくない気持ちが強い
頭痛、倦怠感、耳鳴りが強い
「このままではまた倒れてしまう」という不安がある
PMS(月経前症候群)/生理前に不調が強くなる
初回来院時の心身の評価
燃え尽き状態にみられる3つの特徴がそろって見られました
① 情緒的消耗感
心理的な疲労感が強くみられました。
② 対人距離の変化(人間関係)
保護者の一言に大きな負担を感じ、できるだけ関わりを避けたいと思う場面が増えていました。
また、プライベートでも親しい人との関係を解消しようとする動きが見られました。
③ 個人的達成感の低下
学校現場での失望感が強く、教育に対する達成感が低下してたご様子でした。
「怒り」の感情が強く出やすい状態が見られました。
東洋医学では「気虚タイプ」の傾向がみられ、全身のエネルギーが不足しやすい状態でした。
共感性が高く、責任感が強いご性格でした。
鍼灸施術の経過
初回
心身ともに疲弊をしていたので、「精神安定」を目的とする鍼灸施術を行いました。
「鍼で気持ちが楽になりました」とのことでした。
2~5回(週1回の来院)
少し眠れるようになってきたとのことでした。
あわせて、「〜しなければならない」といったご自身を追い込む考え方のクセ(完璧主義)を見直すため、カウンセリングを行いました。
6~13回(週1回の来院)
自律神経症状は気にならなくなってきたとのことでした。
仕事は引き続き忙しい状況ですが、精神状態や症状には落ち着きが出てきたご様子でした。
仕事をすべて自分で抱え込まず、周囲の人に頼れるようになってきたとのことでした。
「退職しようと考えていましたが、子供たちやこの仕事は好きなので続けることに決めました」とお話しされました。
現在
月に一回、メンテナンスとして来院されています。
「精神状態に波があり、心身をもう少し安定させたい」とのことで、引き続き鍼灸施術を継続されています。
※経過には個人差があります。
施術例
「他人に嫌われたくない」という強い不安と過呼吸
(社交不安障害)
昇進を機にプレッシャーが強まり、会社でも過呼吸が頻発。常に不安にとらわれ仕事に集中できない状態でご来院されました。
来院までの経緯
6年前から電車や大人数の飲み会で、動悸や息苦しさを感じていました。最近では管理職に昇進した頃から、過呼吸の症状が強くなっていました。
特に、大人数の前で話す機会が増え、社内プレゼンや社交的な場などで過呼吸が起きていました。
自宅だけでなく会社でも過呼吸が起こることで、精神的なストレスが次第に大きくなっていました。
最初に総合病院の循環器内科で検査を受けましたが、身体的には異常が見つかりませんでした。
次に心療内科で「社交不安障害」「パニック発作」と診断され、薬を服用していましたが、症状の変化を感じにくく、当院にご相談いただくこととなりました。
初回来院時のお悩み
① 症状のことを常に考えてしまう
症状のことを常に考えてしまい、仕事に集中できませんでした。過呼吸や動悸、息苦しさが日常的に起こり、業務に支障をきたしていました。
② 家庭内でもイライラ感が強い
家庭内でもイライラ感が強く、子どもに対して感情的に接してしまうことがありました。
③ 睡眠の質が低下している
寝つきが悪く、何度も目が覚めてしまうため、十分な休息が取れず、心身ともに疲労が蓄積している状態でした。
初回来院時の心身の評価
① 昇進が早かったことに対する不安と、自己評価のズレ
「自分が思う以上に能力が評価されている」と感じ、そのギャップがプレッシャーを増やしていました。
② 自分の弱い部分や怒りを他人に知られることへの強い抵抗感
感情を抑え込むことに過剰な負担を感じ、精神的に疲れているご様子でした。
③ 「八方美人」であり続けることへの疲れ
自分を出すことへの不安や、期待に応えなければならないというプレッシャーが、精神的に追い込む要因となっていました。
④ 東洋医学的な評価
東洋医学的には、舌診から精神的な不安定さがうかがえました。
鍼灸施術の経過
施術目的
社交不安障害は、他人から否定的に評価されることへの不安や恐怖が背景として関与し、それが過呼吸、息苦しさ、動悸などの身体症状として現れることがあります。
この方の場合、自己否定感が強く、他人からの評価に敏感になりやすいことで、症状が悪化している可能性があると考えられました。特に、自分に対して過剰なプレッシャーをかけている状態でした。
そこで施術では、以下を重視しました。
自己受容感の強化
自分をありのままに受け入れられる感覚を育て、過剰な自己批判を減らしていくことを目指しました。
これを意識的に高めることで、社交不安の軽減と心身のバランスの安定を目指して施術を行いました。
施術内容
① 過呼吸を和らげ、心身の緊張を和らげる鍼灸施術
過呼吸の症状を和らげるため、心身の緊張をゆるめる鍼灸施術を行いました。自律神経のバランスを整えるサポートを行い、過度な緊張や不安が高まった際にも呼吸を落ち着かせやすくなるよう支援しました。
② 自己受容感を高めるカウンセリング
自己評価が低く、自己否定的な思考が強まりやすい点に対して、捉え方を整理し、自分を受け入れるための考え方を一緒に整えました。
③ 前向きな捉え方を育てる心理学ワーク
ネガティブ思考に偏りやすい場面で、捉え方の幅を増やすための心理学ワークを実施しました。
④ 過呼吸へのセルフケア指導
予防方法と、過呼吸が起きた際の対処方法をお伝えしました。
1~4回目(週1回の来院)
以前は過呼吸の症状について四六時中考えていたが、最近ではそのことを考える時間が徐々に減少してきたとのことです。症状に対する執着が薄れてきたことは、回復の兆しとして良い変化でした。
過呼吸が起こる回数は大きく変わらないものの、以前より症状が軽く感じるようになったとのことです。
また、毎日服用していた頓服の使用頻度が、現在では2日に1回ほどに減ってきました。ご本人の中で自己調整の工夫ができる場面が増えてきたご様子でした。
5~9回目(週1回の来院)
過呼吸の回数は週1回まで減少しました。
多くの人が集まる花火大会に行った際も、少し緊張を感じる程度で過ごせたとのことです。普段の生活でも不安が少しずつ和らいでいる実感が出てきたご様子でした。
また、睡眠の質が向上し、途中で目が覚めることがほぼなくなりました。良質な睡眠は日中の精神状態にも良い影響が出やすいです。
仕事中に過呼吸が「起きそう」と感じても、落ち着いて対処できる場面が増えてきました。緊張や不安への向き合い方が整ってきたご様子でした。
さらに、仕事に対する捉え方が前向きに変化し、自信を持って取り組めるようになった点も大きな変化でした。
10~12回目(週1回の来院)
過呼吸は起こらない状態が続きました。
以前は家でも常に緊張してピリピリしていましたが、今では帰宅後にリラックスし、子どもと遊ぶことが楽しみになったとのことでした。
また、奥様から「顔の表情が柔らかくなり、笑顔が増えたね」と言われたそうです。内面の変化が表情にも現れてきたご様子でした。
現在
月1回のメンテナンス通院。
環境自体は大きく変わっていないにもかかわらず、「今の自分でも大丈夫だ」と自信を持てるようになったとのことです。
自己受容感が高まることで、不安や緊張感にとらわれにくくなり、以前より楽に日常生活を送れるようになったご様子です。
※服薬の変更は、主治医と相談しながら進めることが大切です。
※経過には個人差があります。
施術例
薬に頼りたくない不眠と胃痛
完璧主義による自律神経失調症
「妻・嫁だから」と完璧を求めて自分を責め心身が限界に。薬に頼りたくない深刻な不眠や胃痛、自律神経の乱れでご来院されました。
来院までの経緯
3カ月前から不眠がひどくなり、めまい、頭痛も加わりました。病院では「自律神経失調症」と言われ、薬を服用していました。
満足に眠れない日が続くうちに「眠れなかったらどうしよう」という睡眠への恐怖を感じるようになり、それに伴って自律神経症状も強まっていきました。
さらに「胃が痛く、何を食べてもおいしく感じない」といった胃腸の不調も出てきました。
仕事や家事に加え、義母の介護、孫の世話、近所の高齢者の世話などを抱えていました。少しでもできないことがあると「なんでこんなに要領が悪いんだろう」と自分を責めてしまう状態でした。
仕事に支障が出ることを避けるため、毎日睡眠薬と鎮痛剤を飲み続けていましたが、「できるだけ薬に頼らず整えたい」と感じ、「東洋医学の鍼灸を受けたい」と当院にご来院くださいました。
初回来院時のお悩み
薬を飲まなくても眠れるようになりたい
薬に頼って眠ることへの不安が強く、できるだけ自然な睡眠を取り戻したいという思いがありました。
周りに迷惑をかけたくない
体調不良によって周囲に迷惑をかけることを強く恐れていました。
初回来院時の心身の評価
社会規範に縛られた「べき思考(認知の歪み)」が強い
「妻だから家事を完璧にこなさなければならない」「嫁だから義母の世話をするのは当然」など、役割に基づく「〜すべき」と考え、しんどくても気持ちを押し殺して周囲の期待に応えようとしていました。その結果、「つらい」という本来の感情に気づきにくく、疲れ切っていました。
睡眠に対する強い恐怖と執着
眠れない不安から睡眠に執着し、「夜が来ること」自体に恐怖を感じていました。
他人からの評価が気になる
過剰に自分を責め、他人の評価を気にし続けることで緊張が高まり、不安や身体症状を強めていました。
東洋医学の体質:気滞タイプ
東洋医学的には「気滞タイプ」の傾向がみられ、気の巡りが滞りやすく、緊張・ストレスが胸腹部のつかえや胃腸の不調として出やすい状態でした。
鍼灸施術の経過
施術目的
「妻だから」「嫁だから」という立場で物事を捉えると、社会規範に縛られたべき思考が強まり、「完璧にしなければならない」というプレッシャーで自分を追い込みやすくなります。この状態が続くと、緊張と不安が高まり、自律神経のバランスを崩しやすくなります。
そこで、以下を重点に取り組みました。
- 睡眠への恐怖と執着を和らげ、夜を「怖い時間」にしない
- 「立場」よりも「自分の気持ち」を優先する練習
- 必要な時は人に頼る
- うまくいかない時に自分を責めすぎない
- 他人の評価より、自分のペースを基準にする
施術内容
- 自律神経と女性ホルモンのバランスに配慮した鍼灸施術を行いました。
- 自分を苦しめる「べき思考(認知の歪み)」を見直すカウンセリングを行いました。
- 眠りを妨げる習慣や緊張を整えるセルフケア(生活面の工夫)をお伝えしました。
1~5回目(週1回の来院)
途中で起きることなく眠れる日が出てきました。
胃がすぐに膨れる感じはあるものの、以前より「何か食べたい」と思える場面が増えてきました。
睡眠薬は仕事の前日だけにするなど、使用頻度が少しずつ減ってきました。
頭痛が出た際も、鎮痛剤に頼る頻度が減ってきました。心身の緊張が和らぎやすくなり、症状が強まりにくい日が増えているご様子でした。
6~9回目(週1回)
心身の状態は落ち着きが出てきましたが、身近な方の不幸があり、不眠が再度悪化しました。
また、おさまっていためまいも再発し、「夜が怖い」という思いが強くなってきました。そのため、心身の緊張を和らげる施術を厚めにし、睡眠への恐怖が強まらないよう支援しました。
それでも、疲れている時には「夫や娘に頼ってもいいかな」と思えるようになり、少しずつ頼り方が変わり始めました。
「最近は、周りからどう思われるかではなく、自分がどうしたいかを一番に考えるようにしている」とお話されました。
10~13回目(週1回)
睡眠薬に頼らずに眠れる日が増えてきました。
寝つきの悪い日もあるものの、「こんな日もある」と受け止められるようになり、睡眠に対する恐怖や過剰な不安が和らいできました。
胃腸の調子も整い、友達とランチを楽しめるようになりました。
以前は頼まれた仕事を全て引き受けていましたが、今では「自分がやらなければならない」と決めつけず、無理な場合は断ったり他の人にお願いしたりできるようになってきました。
この変化は、社会規範に縛られた「べき思考」がゆるみ、捉え方の幅が増えてきたことを示しています。
また、「1日の中で睡眠について考えることは少なくなってきた」とのことでした。
「思った通りにできなくても、もう年だし、若いころのように動けなくても仕方ないよね」と考えられるようになった、というお話もありました。
現在
メンテナンスとして、月に1回のペースでご来院されています。
「嫁だからではなくて、お義母さんのことが好きなのでお世話をしている」とお話されました。
以前のように「自分がやらなければならない」というプレッシャーから距離が取れ、義務感ではなく、自分の気持ちに基づいて行動できるようになってきたご様子でした。
※服薬の調整は主治医と相談しながら進めることが大切です。
※経過には個人差があります。
【このページの作成者】

豊田英一(とよだえいいち)
【国家資格】
・はり師
・きゅう師
・あんまマッサージ指圧師
【学歴】
・神戸大学大学院修士課程修了(心理学専攻)

【認定資格・終了】
・介護予防指導士
・医療リンパドレナージセラピスト
・感覚統合入門講習会応用コース修了
【所属団体】
・公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会
・公益社団法人 福岡県鍼灸マッサージ師会
【ご案内】オンラインカウンセリング
燃え尽き症候群の解決には、頑張りすぎてしまう「考え方のクセ」を手放すことが重要です。
当院では、遠方の方でもご自宅から安心してご相談いただけるオンラインカウンセリングを実施しています。
ただお悩みを伺うだけでなく、心理ワークを通じて「柔軟な思考の転換」や「睡眠の質の向上」など、心身の回復を実践的にサポートするのが特徴です。まずは詳細をご覧ください。

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JR福間駅から徒歩15分 駐車場:有り 2台