「少し生きやすくなる」 大人の発達障害　Q&A ６

【よくみられるケース】

◆いらだちを抑えられず、周囲に当たり散らしてしまう

◆ささいなことでカッとなり、暴言や暴力をふるってしまう

◆短気が原因で、家族や友人との関係に溝ができてしまう

 

【解説】感情のコントロールがうまくできない

感情のコントロールがうまくできないのは、ADHDの特性のひとつで、突発的に怒りがわき起こり、怒なったり、物を投げたりしないと怒りがおさまらないことがあります。

ADHDの衝動的な怒りは、爆発的ですが根深いものではなく、怒りがおさまると本人は何事もなかったかのようにケロッとしていたりして、怒りの感情を持ち続けているわけではありません。

また、自閉スペクトラム症の特性がある人は、暴力を受けた人の気持ちが理解できないこともあります。

しかし、怒りをぶつけられた相手は傷ついたり、理不尽な思いがあるため、その後の人間関係がぎくしゃくしやすいといえます。

 

【改善方法①】

◆怒りの感情を処理するコツを知っておく

怒りの感情をうまく処理するコツを知っておくと有効です。

怒りがわき起こったときには、間を置くこと、普段から自分の怒りの傾向を知っておくことが大切です。

自分に合った方法を実践すると良いでしょう。

 

例

・深呼吸をする

・その場から離れる

・数をカウントする

 

【改善方法②】

◆怒りの傾向を知り、予防に努める

自分の怒りの傾向を知ることは大切です。

怒りがおさまった後、プロセスを冷静に振り返って分析し、怒らなくてすむような策を講じます。

 

例

・怒りの引き金になる原因を考える

　　　　　↓

・原因をなるべく避ける

　　　　　↓

・自分の怒りを客観的にとらえるようになり、怒らなくてすむようになる