仕事や家事を続けながら、心と体の回復へ心理学×鍼灸
つらい心身の不調を整えて、
薬だけに頼らなくても過ごせる心と体に

こんなお悩みはありませんか?
- 不調は続いているのに、病院の検査では「異常なし」と言われる
- 薬を飲んでいるのに、良くなっている実感がない
- 首肩のこり・頭痛・不眠・動悸などが続いてつらい
- 気力が出ず、仕事や家事がいつも通りにできない
- うまくいかない度に「自分が悪い」と責めてしまう
これらの不調は心理的ストレスが原因かもしれません
神戸大学大学院で心理学を修めた院長が、心身両面にアプローチして、心身の不調を回復へ導きます


全国でも数少ない鍼灸師です
当院の「心・体・脳」へのアプローチ
当院は自律神経専門の鍼灸院です。
長引く心身の不調は、体だけの問題ではなく、心や脳の疲労が複雑に絡み合っています。
【心】心理カウンセリング:心理療法の認知再構成法をベースに、自分を苦しめる考え方のクセを見直し、心を整えます。
【体】鍼灸施術:自律神経の過緊張を和らげ、体の不調を整えます。
【脳】神経心理学:脳が自ら神経回路を作り変える力(脳の可塑性)を引き出し、不調の連鎖を断ち切ります。
院長からのごあいさつ

院長 豊田英一
鍼灸師/心理学修士
はじめまして。豊田英一(とよだ えいいち)です。
自律神経専門の鍼灸師として、これまで言葉では言い表せないほどのつらい経験をされてきた方々と、数多く出会ってきました。
抱えている過去や現在の病気など、それぞれの背景は様々ですが、一つの共通点があります。
それは、どうしても「今の自分」を受け入れることができず、自己否定を繰り返してしまうことです。
私自身、「人間とは何か」を考える中で、心理学を学ぶため、神戸大学大学院へ進学しました。32歳で修了するまで、正社員として働くことよりも、学びを優先しました。
「ええ歳なんやから、ちゃんと働け」「おまえ、社会不適合者やな」「甘えるな」——周囲の言葉に、理解されない苦しさを感じ、悩んだ時期がありました。
自己否定ほど、つらくて苦しいものはありません。だからこそ、あなたには決して同じような苦しみを味わってほしくありません。
現在、私は原因不明の筋肉の病気を抱えています。調子が悪いと、階段を這って上ります。いつ体が動かなくなるか分かりません。
「こんな体になりたくなかった。どうしてこうなったんだろう」そう思う日も確かにありました。
未来のことを考えれば不安になります。過去を振り返ると、後悔や悲しみが出てきます。
だけど、今は歩けているし、生きています。私は「今の自分」を受け入れることが幸せにつながると信じています。
「今の自分、そのままでいい」と思える心と身体になれるよう、全力であなたをサポートさせていただきます。
もし一人で悩んでいることがあれば、あきらめずに私にお話しください。
「本当に鍼灸で良くなるの?」と不安な方へ
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※個人の感想で、効果には個人差があります
どれくらい通えば良くなる?

改善までの回数は、症状の程度や発症からの期間、心理的ストレスの影響によって異なります。
心と体の状態は一人ひとり違うため、「必ず良くなる」「何回で改善する」と断言することはできません。
初回のカウンセリングで状態を丁寧に把握し、経過を見ながら、あなたに合った来院ペースをご提案します。
軽症 1~5回
仕事や家事をなんとか続けているものの、日常生活に少し支障が出はじめている
中症 6〜10回
不調で休むことが増え、以前のように生活をこなすのが難しくなってきている
重症 11回以上
仕事や家事がほとんどできず、日常生活に大きな支障が出ている
※回数はあくまで目安です。状況に応じて、来院ペースを調整します。
※通院中の方は、自己判断で薬を中止・変更せず、必ず主治医の指示を優先してください。
当院の施術例
施術例
薬に頼りたくない不眠と胃痛
完璧主義による自律神経失調症
「妻・嫁だから」と完璧を求めて自分を責め心身が限界に。薬に頼りたくない深刻な不眠や胃痛、自律神経の乱れでご来院されました。
来院までの経緯
3カ月前から不眠がひどくなり、めまい、頭痛も加わりました。病院では「自律神経失調症」と言われ、薬を服用していました。
満足に眠れない日が続くうちに「眠れなかったらどうしよう」という睡眠への恐怖を感じるようになり、それに伴って自律神経症状も強まっていきました。
さらに「胃が痛く、何を食べてもおいしく感じない」といった胃腸の不調も出てきました。
仕事や家事に加え、義母の介護、孫の世話、近所の高齢者の世話などを抱えていました。少しでもできないことがあると「なんでこんなに要領が悪いんだろう」と自分を責めてしまう状態でした。
仕事に支障が出ることを避けるため、毎日睡眠薬と鎮痛剤を飲み続けていましたが、「できるだけ薬に頼らず整えたい」と感じ、「東洋医学の鍼灸を受けたい」と当院にご来院くださいました。
初回来院時のお悩み
薬を飲まなくても眠れるようになりたい
薬に頼って眠ることへの不安が強く、できるだけ自然な睡眠を取り戻したいという思いがありました。
周りに迷惑をかけたくない
体調不良によって周囲に迷惑をかけることを強く恐れていました。
初回来院時の心身の評価
社会規範に縛られた「べき思考(認知の歪み)」が強い
「妻だから家事を完璧にこなさなければならない」「嫁だから義母の世話をするのは当然」など、役割に基づく「〜すべき」と考え、しんどくても気持ちを押し殺して周囲の期待に応えようとしていました。その結果、「つらい」という本来の感情に気づきにくく、疲れ切っていました。
睡眠に対する強い恐怖と執着
眠れない不安から睡眠に執着し、「夜が来ること」自体に恐怖を感じていました。
他人からの評価が気になる
過剰に自分を責め、他人の評価を気にし続けることで緊張が高まり、不安や身体症状を強めていました。
東洋医学の体質:気滞タイプ
東洋医学的には「気滞タイプ」の傾向がみられ、気の巡りが滞りやすく、緊張・ストレスが胸腹部のつかえや胃腸の不調として出やすい状態でした。
鍼灸施術の経過
施術目的
「妻だから」「嫁だから」という立場で物事を捉えると、社会規範に縛られたべき思考が強まり、「完璧にしなければならない」というプレッシャーで自分を追い込みやすくなります。この状態が続くと、緊張と不安が高まり、自律神経のバランスを崩しやすくなります。
そこで、以下を重点に取り組みました。
- 睡眠への恐怖と執着を和らげ、夜を「怖い時間」にしない
- 「立場」よりも「自分の気持ち」を優先する練習
- 必要な時は人に頼る
- うまくいかない時に自分を責めすぎない
- 他人の評価より、自分のペースを基準にする
施術内容
- 自律神経と女性ホルモンのバランスに配慮した鍼灸施術を行いました。
- 自分を苦しめる「べき思考(認知の歪み)」を見直すカウンセリングを行いました。
- 眠りを妨げる習慣や緊張を整えるセルフケア(生活面の工夫)をお伝えしました。
1~5回目(週1回の来院)
途中で起きることなく眠れる日が出てきました。
胃がすぐに膨れる感じはあるものの、以前より「何か食べたい」と思える場面が増えてきました。
睡眠薬は仕事の前日だけにするなど、使用頻度が少しずつ減ってきました。
頭痛が出た際も、鎮痛剤に頼る頻度が減ってきました。心身の緊張が和らぎやすくなり、症状が強まりにくい日が増えているご様子でした。
6~9回目(週1回)
心身の状態は落ち着きが出てきましたが、身近な方の不幸があり、不眠が再度悪化しました。
また、おさまっていためまいも再発し、「夜が怖い」という思いが強くなってきました。そのため、心身の緊張を和らげる施術を厚めにし、睡眠への恐怖が強まらないよう支援しました。
それでも、疲れている時には「夫や娘に頼ってもいいかな」と思えるようになり、少しずつ頼り方が変わり始めました。
「最近は、周りからどう思われるかではなく、自分がどうしたいかを一番に考えるようにしている」とお話されました。
10~13回目(週1回)
睡眠薬に頼らずに眠れる日が増えてきました。
寝つきの悪い日もあるものの、「こんな日もある」と受け止められるようになり、睡眠に対する恐怖や過剰な不安が和らいできました。
胃腸の調子も整い、友達とランチを楽しめるようになりました。
以前は頼まれた仕事を全て引き受けていましたが、今では「自分がやらなければならない」と決めつけず、無理な場合は断ったり他の人にお願いしたりできるようになってきました。
この変化は、社会規範に縛られた「べき思考」がゆるみ、捉え方の幅が増えてきたことを示しています。
また、「1日の中で睡眠について考えることは少なくなってきた」とのことでした。
「思った通りにできなくても、もう年だし、若いころのように動けなくても仕方ないよね」と考えられるようになった、というお話もありました。
現在
メンテナンスとして、月に1回のペースでご来院されています。
「嫁だからではなくて、お義母さんのことが好きなのでお世話をしている」とお話されました。
以前のように「自分がやらなければならない」というプレッシャーから距離が取れ、義務感ではなく、自分の気持ちに基づいて行動できるようになってきたご様子でした。
※服薬の調整は主治医と相談しながら進めることが大切です。
※経過には個人差があります。
施術例
「3月まで仕事をやり遂げたい」
心身の限界を感じていた教師の自律神経失調症
激務で不眠や頭痛が続き限界に。「3年生が卒業するまでは何とか頑張りたい」との思いでご来院されました。
来院までの経緯
先月からほとんど眠れず、頭痛や倦怠感が続いていました。
勤務中は分刻みのスケジュールで、毎日夜遅くに帰宅し、土日も出勤している状況でした。
以前、体調を崩して休職した経験もありました。
これまでは「子どもたちのために」という思いで頑張ってこられましたが、心身ともに限界を感じておられました。
「今担任をしている3年生が無事に卒業してから仕事を辞めようと考えています。3月までは何とか持たせたいので、サポートしてほしい」とのことで、ご来院くださいました。
初回来院時のお悩み
常に仕事のことを考えてしまい、眠れない
毎朝、仕事に行きたくない気持ちが強い
頭痛、倦怠感、耳鳴りが強い
「このままではまた倒れてしまう」という不安がある
PMS(月経前症候群)/生理前に不調が強くなる
初回来院時の心身の評価
燃え尽き状態にみられる3つの特徴がそろって見られました
① 情緒的消耗感
心理的な疲労感が強くみられました。
② 対人距離の変化(人間関係)
保護者の一言に大きな負担を感じ、できるだけ関わりを避けたいと思う場面が増えていました。
また、プライベートでも親しい人との関係を解消しようとする動きが見られました。
③ 個人的達成感の低下
学校現場での失望感が強く、教育に対する達成感が低下してたご様子でした。
「怒り」の感情が強く出やすい状態が見られました。
東洋医学では「気虚タイプ」の傾向がみられ、全身のエネルギーが不足しやすい状態でした。
共感性が高く、責任感が強いご性格でした。
鍼灸施術の経過
初回
心身ともに疲弊をしていたので、「精神安定」を目的とする鍼灸施術を行いました。
「鍼で気持ちが楽になりました」とのことでした。
2~5回(週1回の来院)
少し眠れるようになってきたとのことでした。
あわせて、「〜しなければならない」といったご自身を追い込む考え方のクセ(完璧主義)を見直すため、カウンセリングを行いました。
6~13回(週1回の来院)
自律神経症状は気にならなくなってきたとのことでした。
仕事は引き続き忙しい状況ですが、精神状態や症状には落ち着きが出てきたご様子でした。
仕事をすべて自分で抱え込まず、周囲の人に頼れるようになってきたとのことでした。
「退職しようと考えていましたが、子供たちやこの仕事は好きなので続けることに決めました」とお話しされました。
現在
月に一回、メンテナンスとして来院されています。
「精神状態に波があり、心身をもう少し安定させたい」とのことで、引き続き鍼灸施術を継続されています。
※経過には個人差があります。
施術例
8年のひきこもり。
「働けない自分」を責めた適応障害
適応障害から8年のひきこもりに。「親に申し訳ない」と毎日自分を責め続け、将来への強い不安で心身ともに限界の状態でご来院されました。
来院までの経緯
約10年前、うつ病を発症しながらも看護師として勤務を続けていましたが、その後「適応障害」と診断され、やむを得ず退職されました。
その後は実家に戻り、異なる職種での再就職を試みましたが、不安感や人間関係の問題から退職を繰り返し、最終的には約8年間、仕事に就けない状態が続いていました。
日々、過去の出来事を振り返っては失敗や後悔に苛まれ、「あの時こうしていれば…」と自分を責めることが多く、将来への強い不安も抱えていました。
親への申し訳なさから「何とかして仕事を再開しなければ」という思いが募る一方、働けない自分をさらに責める悪循環に陥っていました。
心療内科やカウンセリングにも通いましたが、十分な変化を実感できず、次第に一日中ふさぎ込むようになり、食事もままならず、睡眠も取れない日が続いていました。
そうした中で、当院にご相談いただくこととなりました。
初回来院時のお悩み
社会復帰して親への感謝を形にしたい思いは強い一方、その一歩を踏み出す不安が大きく、行動に移せない状況でした。
寝つきの悪さや夜中の中途覚醒が頻繁に起こり、心身の休養が十分に取れない状態が続いていました。
気持ちが落ち込むと立て直せず、数週間にわたり部屋から出られないこともあり、日常生活の維持が困難になっていました。
「ぐるぐる思考(反芻思考)」が止まらず、ネガティブな考えに頭が支配される恐怖感があり、それが就職活動の一歩を踏み出す妨げとなっていました。家族との会話はほとんどなく、この状態が数年間続いていました。
初回来院時の心身の評価
過去への後悔と将来への不安が強い
過去の出来事を振り返って「もっとこうすればよかった」という後悔が強く、将来に対しても常に不安を抱えている状態でした。
自己否定感が強い
自分に対して非常に厳しく、「自分はだめだ」という自己否定的な思考が目立ち、心理的な負担をさらに大きくしていました。
自尊心の低下
自分を大切にする感覚や「達成できる」という自信が乏しく、自尊心が低下していました。これが社会復帰への一歩をためらわせる要因となっていました。
東洋医学的体質評価:気虚タイプ
東洋医学的には「気虚タイプ」の傾向がみられました。全身のエネルギー(気)が不足しやすく、精神的・身体的に疲れやすい状態で、元気や活力が湧きにくいご様子でした。
鍼灸施術の経過
施術目的
心理学では、社会とのつながりが、自尊心の土台になりやすいと考えられています(社会的アイデンティティ)。
自尊心とは、自分を大切にし、自分の価値を実感できる感覚です。
この方は、長期のひきこもりにより社会とのつながりが途絶え、社会的アイデンティティが弱まり、自尊心が大きく低下している状態でした。さらに、過去への後悔や将来への不安が重なり、前向きな行動が難しくなっていました。
そこで当院では、鍼灸とカウンセリングを組み合わせながら、
- 「今」に意識を向けて心身の安定を整える
- 最も身近な社会的つながり(家族)から再構築する
- 小さな外部接点(ハローワーク等)を経て、社会的アイデンティティを回復していく
という順序を重視しました。
まずはお母様との日常的な会話やふれあいを増やし、安心感を取り戻すところから開始しました。そのうえで、外部との接点を段階的に増やし、「社会の中での自分」を取り戻していくことを目指して施術を行いました。
施術内容
① 心身の緊張を和らげる鍼灸施術
自律神経のバランスを整えることを目的に、過度な緊張が抜けやすくなるよう施術を行いました。
② 「今の自分を受け入れる」カウンセリング
過去の後悔や将来不安に引っぱられやすい状態だったため、「今の自分を受け入れる」ことをテーマに整理しました。
③ 捉え方の幅を広げる心理学的ワーク
ネガティブな思考一色になりやすい場面で、見方の選択肢を増やすワークを実施しました。
④ 感情の波に対処するセルフケア指導
深呼吸、リラックス法、マインドフルネス等を用い、不安や落ち込みが強まった際に落ち着きを取り戻す方法を練習しました。
1~7回目(週1回の来院)
睡眠の質が向上し、目覚めが以前よりすっきりする日が増えてきました。深い疲労感やだるさも軽減してきたとのことでした。
セルフケアの継続により、過去のことを考える時間が減り、後悔やネガティブ思考に支配される頻度が少なくなってきたとのことでした。
一方で、落ち込むと自己否定に陥りやすい課題は残っていましたが、感情の波への対処は少しずつ整ってきたご様子でした。
また、「親に感謝しているが、うまく伝えられない」という点についても、言葉にするための自信と安心感を育てていく段階でした。
8~12回目(週1回の来院)
以前は激しい落ち込みが続き、1週間ほど寝込むこともありましたが、現在は2日ほどで回復できる場面が増えてきたとのことでした。
「働こう」という意欲が芽生え、ハローワークへ足を運ぶ行動も見られました。応募にはまだ踏み出せていませんでしたが、社会との接点を作る一歩として大きな進展でした。
また、母親に感謝の言葉を伝えられるようになり、親子関係にも変化が見られたとのことでした。家族という最も身近な社会的つながりが回復することで、安心感と自尊心の土台が育ってきたご様子でした。
13~20回目(週1回の来院)
強い落ち込みや不安感は減り、前向きな捉え方ができる場面が増えてきたとのことでした。
就職に有利な資格を取得するという具体的な成果も得られ、自信につながっていったとのことでした。これは「できる自分」という実感が、社会的アイデンティティの回復を後押ししている状態でした。
また、母親との関係もさらに改善し、互いの思いを言葉にできる場面が増えたとのことでした。
21~25回目(週1回の来院)
ハローワークで資料を集める中で、希望する会社が絞れてきました。応募の準備が整い、実際に行動を起こせたことは大きな一歩でした。
落ち込むこともほぼなくなったとのことでした。
会社見学や複数企業への応募など、自分に合った職場を探す積極的な行動を起こされたとのことでした。
さらに、両親だけでなく疎遠だった姉たちとも会話ができるようになり、家族・周囲とのつながりが広がっていったとのことでした。
現在
就職が決まり、新しい職場で働いてるとのことです。
家族・社会とのつながりが段階的に回復し、「社会の中での自分」という感覚(社会的アイデンティティ)が育つにつれて、自尊心も支えられていったと考えられます。
※通院や服薬に関するご判断は、主治医と相談しながら進めることが大切です。
※経過には個人差があります。
施術例
「薬だけでなく考え方から変えたい」
うつ病・適応障害での3度目の休職から復職へ
プロジェクトが重なる激務から燃え尽き、深刻な無気力状態へ。「頭がぼーっとして言葉が出ない」「家族の前でも笑えない」と限界まで追い詰められていました。
来院までの経緯
2ヶ月前に心療内科で「うつ病」「適応障害」と診断され、休職に入られました。休職は一昨年から毎年続いており、今回が3回目とのことでした。
日常的な残業に加え、通常は年1回の大型プロジェクトが複数回重なる激務が続き、仕事のピークを過ぎた頃から深刻な無気力状態に陥っていました。
休職の半年前からは、不眠や食欲不振をはじめ、「頭がぼーっとして仕事が手につかない」「言葉が上手く出ない」といった心身のサインが続いていたそうです。
ご家庭でも、奥様やお子様との会話で自然に笑うことができなくなり、休日は気分の落ち込みを紛らわせるために昼間から飲酒をして過ごす日もありました。
これまでは病院での服薬治療で復職されていましたが、「もう休職を繰り返したくない。薬だけでなく、自分自身の考え方から変えたい」との思いで当院へご相談にいらっしゃいました。
初回来院時の心身の評価
心身の状態(バーンアウト)
無気力状態に陥っており、いわゆる「燃え尽き症候群(バーンアウト)」の傾向がみられました。
仕事に対する考え方(考え方のクセ)
「チームの中で、質の高い仕事をしなければならない」という非常に強い責任感をお持ちでした。
また、「人に頼ると自分の評価や価値が下がる」という思い込みから、困っていても周囲にSOSを出せず、一人で全てを抱え込んでしまう傾向(過剰な自己関連付け)がありました。
東洋医学的な体質評価
東洋医学の観点では、全身のエネルギーが枯渇した「気虚(ききょ)タイプ」の状態でした。精神的・身体的ともに疲労が蓄積し、ご自身の力だけでは回復の活力が湧きにくい状態でした。
鍼灸施術の経過
燃え尽きのループから脱出し、休職を繰り返さないためには、ご自身の思考や感情を客観的に観察し、これまでの仕事に対する価値観をアップデートすることが鍵となります。
施術目的
①「本当に大事なものは何か」に気づく(価値観の再構築)
本来、仕事は自分や家族が幸せになるための「手段」であるはずが、自分を犠牲にしてでもやり遂げなければならない「目的」にすり替わっていました。この逆転に気づき、アイデンティティを再構築することを第一の目的としました。
②自分の状態を客観的に見る(メタ認知の向上)
長期間のストレスで心に余裕がなくなると、物事の見方が極端に狭くなり(心理的視野狭窄)、限界を迎えるまで頑張り続けてしまいます。自分の状況を冷静に見つめ直す「メタ認知」を養うことを目的としました。
③家族とのコミュニケーション(自尊心の回復)
度重なる休職により、「自分を大切にする気持ち(自尊心)」が低下していました。特に重要な他者である奥様とのコミュニケーションを密に図るよう促し、安心できる居場所の中で自尊心を回復させることを目指しました。
施術内容
鍼灸施術(心身の緊張緩和):
東洋医学のアプローチで自律神経のバランスを整え、気虚状態を改善し、回復のための土台となるエネルギーを養います。
カウンセリング(自分基準の構築):
人生の振り返りを行い、他人の評価に依存しない「自分基準」の価値観を構築します。
心理学ワーク(客観視の練習):
自分の思考や感情を客観的に捉える「メタ認知能力」の向上を目指したワークを実施しました。
1〜4回目(週1回の来院)
行動とコミュニケーションの変化
今までしたことがなかった「家族の朝食作り」を毎日続けるようになりました。
自分の感情を表現することが苦手でしたが、奥様からのご提案もあり「今日あったこと、感じたこと」を話すようになりました。
また、「できないことはできないと周囲に伝えることも大切だと気づいた」と、人に頼ることへの抵抗感が少しずつ薄れてきました。この時期はまだ「早く復帰しなくては」という焦りもみられました。
5〜10回目(週1回の来院)
考え方の変化と心身の回復
低下していた集中力が戻り、本の内容が頭に入るようになってきました。
奥様からも「笑うようになって、表情が変わってきたね」と声をかけられたそうです。
睡眠の質も向上し、早く目が覚めても「ラッキーだ」と、物事を柔軟に考えられるようになってきました。
「一番大事なのは家族。今まで無理をして残業していたけれど、会社からの評価はそこまで気にしなくてもいいと思えるようになった」と、価値観の大きな変化がみられました。
現在(月1回のメンテナンス)
復職と再発防止の定着
無事に復職を果たされました。
「今までは限界を超えてオーバーフローを起こしていたので、今はあえて8割の力で仕事をするよう心がけている」と、ご自身でセルフコントロール(再発防止)を実践されています。
睡眠も安定し、頭もスッキリしているとのことです。
毎日帰宅後に奥様と仕事の話をし、休日はお子様のサッカーに参加されるなど、日焼けした笑顔でお越しいただいています。
※通院や服薬に関するご判断は、主治医と相談しながら進めることが大切です。
※経過には個人差があります。
施術例
毎日続くパニック発作
「何もできない自分」を責め続けた日々
産後からのパニック発作で外出も困難に。「子供に我慢させたくない、普通の生活に戻りたい」とご相談に来られました。
来院までの経緯
数年前の産後を機に、車の運転中に突然息苦しく過呼吸になりました。それをきっかけに、家の中でもたびたび発作が起こるようになりました。
医師からは「パニック障害」と診断され、漢方薬や安定剤、頓服を服用していました。しかし、最近では発作が強くなり、何度か救急車で運ばれ、入院することもありました。
毎日、特に夕方になると発作の前兆として体の変化を感じるようになりました。息を吐こうとしても吐ききれず、いわゆる過呼吸の状態になり、みぞおち周辺の強い緊張を感じて押さえながらうずくまることが増えていました。
この状態が数時間続くこともあり、「子どもには苦しんでいる姿を見せたくない」と、毎日ひとりで部屋にこもっていました。
車の運転ができず、電車やバスにも乗れませんでした。日常的な外出も難しく、ひとりでスーパーに入ることもできず、母親に助けてもらっている状態でした。
病院に加えて整体や整骨院にも通っていましたが、変化を感じにくく、「いつも我慢させている子どものために、早く良くなりたい」と強く思い、当院にご来院くださいました。
初回来院時のお悩み
① 普通の生活を送りたい
普通の生活を送りたいと強く願っていました。
② 子どもにいろいろな経験をさせてあげたい
遠出をしたり、子どもにいろいろな経験をさせてあげられるようになりたいという思いがありました。しかし、発作への恐怖が強く、なかなか行動に移せない状態でした。
③ 生理前の不調を整えたい
生理前には症状が特に強くなりやすく、不安感や発作が出やすいことで体調が不安定になることが多かったため、その状態を整えていきたいと希望されていました。
初回来院時の心身の評価
① 発作の前兆に対する不安
喉や胃腸の不快感、浅い呼吸を発作の前兆として感じていました。
② 呼吸の乱れと不安の悪循環
呼吸が乱れるとその不安がさらに強くなりました。
鍼灸施術の経過
施術目的
施術では、自律神経のバランスを整えることに加え、パニック発作に対する捉え方を見直すことにも重点を置きました。
① パニック発作の受け止め方を見直す
パニック発作は「抑え込もう」とするほど緊張が高まり、症状が強まることがあります。そこでまずは、発作を無理に抑え込まず「受け入れる」という考え方に見直すことを重視しました。
② 予期不安との付き合い方を整える
予期不安への向き合い方が重要になるため、「次に発作が起こるかもしれない」という恐れにとらわれすぎないよう、感情との付き合い方や、落ち着きを取り戻す方法を意識していただきました。
③ 小さな成功体験を積み重ねる
できることを少しずつ増やしていくことは、自信を取り戻すうえで重要です。毎日の小さな成功体験を積み重ねることで、日常生活の見直しにつながりやすくなります。
施術内容
① 自律神経のバランスを整える鍼灸施術
過呼吸やパニック発作に関与する自律神経のバランスを整えるサポートとして、鍼灸施術を行いました。
② 喉・胸・お腹まわりの緊張に着目した鍼灸施術
喉や胃腸の不快感を「発作の前兆」として捉えやすい状態だったため、喉から胸・お腹まわりの緊張や巡りに着目し、気の流れを整える鍼灸施術を行いました。
③ 発作や予期不安に対するカウンセリング
カウンセリングを通じて、発作や予期不安に対する捉え方を整理し、考え方のクセを見直すサポートを行いました。
④ セルフケアの指導
日常生活の中で不安を和らげるためのセルフケア(呼吸法・リラックス法など)をお伝えしました。
1~6回目(週1回の来院)
心身ともにつらく、十分な睡眠がとれていない状態でした。
【考え方の変化】
初めて発作が起こってから数年間、「何もできない自分」を責め続けていました。
しかし、「病気の間はできなくても仕方ない」と、少しずつ今の自分を受け入れられるようになり、考え方が変化してたご様子でした。
7~18回目(週1回の来院)
風邪をひいて鼻水や咳がひどくなると、呼吸が乱れ、不安感が強くなるとのことでした。
発作は夜に起こることが続いていますが、以前よりも大きな発作に至る直前で落ち着ける日が増えてきたとのことでした。
睡眠についても、少しずつ眠れる日が増えてきたとのことで、体調にも回復の兆しが見られてきました。
また、頓服を服用しない日が増えてきたとのことでした。ご自身の中で「気持ちを落ち着かせる工夫」ができる場面が増えており、精神面の安定感が育ってきている様子がうかがえました。
さらに、月経周期も以前より整ってきたとのことでした。ホルモンバランスの変化は自律神経の状態にも影響することがあるため、体調管理の面でも良い方向が見られています。
【できるようになったこと】
パニック発作では、「できた」という小さな成功体験を積み重ねることが、自尊心や自信(自己効力感)を支える重要な土台になります。
- 実母に頼らなくても、家事をこなせるようになったとのことでした。
「家族に迷惑をかけてきた」という気持ちがある中で、できることが増えたことは、自己肯定感や自尊心を支える大きな一歩になっています。 - 車を運転できました(ご近所周辺)
以前は運転そのものが難しい状態でしたが、近距離でも運転できたことは「自分でできた」という実感につながる大きな進展です。 - ひとりで買い物に行けるようになったとのことでした。
発作への恐れから外出が難しくなることがありますが、ひとりで買い物に行けたことは、自信の回復と「自分の力で生活できる感覚」を取り戻す一歩になります。 - 家族と一緒に電車に乗って、博多まで遊びに行ったとのことでした。
遠出ができたことは、公共交通機関や人混みへの回避が和らぎ、社会的なつながりを楽しめる状態に近づいていることを示しています。
19~30回目(週1回の来院)
眠剤を使わなくても眠れる日が増えてきました。
「あんなに毎日続いていた発作が起きなくなり、本当に嬉しいです」と笑顔でご報告をいただきました。
【できるようになったこと】
- 当院まで約1時間、ひとりで運転して来院できるようになったとのことでした。
外出時やひとりでの移動に不安が出やすい中で、運転して来院できたことは大きな前進です。 - お子さまの始園式に参加できました
昨年はお子さまの式典に全て参加できず、つらい思いをされていたため、今回はご本人にとって大きな出来事となりました。 - 初めて発作が起こった場所にも、落ち着いて行けました
過去に発作が起きた場所は不安が強く、避けたくなりやすいものです。恐れにとらわれすぎずに再びその場所へ行けたことは、「発作を無理に抑え込まず、起きてもやり過ごせる」という感覚が育ってきたことを示しています。 - 高速道路を運転して、他県まで家族旅行ができました
長距離運転や高速道路は強い不安が出やすい場面ですが、家族旅行を楽しめたことは、生活の幅が大きく広がった変化です。 - 音楽コンサートを、離席せずに楽しめました(頓服は“お守り”として携帯)
人混みや音の大きい環境では不安が高まりやすい中、安心材料を持ちつつも落ち着いて過ごせたことは、心身の安定が進んでいることを示しています。 - 大きなホールで、お子さまのピアノ発表会を観覧できました
お子さまの成長を落ち着いて見守れたことも、日常の充実につながる大切な変化です。
※服薬の変更は、主治医と相談しながら進めることが大切です。
※経過には個人差があります。
施術例
「自分には何もない」
自分の価値を見失い、うつ症状に苦しんだ日々
病院で異常なし。「自分には何もない」という自己喪失感から、朝の激しい吐き気や震え、強い不安感に悩まれてのご相談です。
来院までの経緯
2カ月前から、急に身体と心に不快な症状が現れるようになりました。毎朝、吐き気がひどく、食べる気力がなくなり、体重が大幅に減りました。
1日に数回、強い不安感に襲われ、動悸が激しくなり、手が震えて止まらない状態でした。肩から胸にかけてぞわぞわした感じがして、足の力が入らなくなることもありました。ネガティブなことや自己否定的な考えにとらわれ、気持ちが沈んでいきました。
毎日、「あれもしなければならない、これもしなければならない」と焦りはあるものの、体が重くてなかなか行動に移せず、常にイライラしていました。
最初は単なる疲れだと思っていたようですが、病院を受診しても大きな異常は見つからず、「少しでも楽になりたい」と思い、当院にご来院くださいました。
初回来院時のお悩み
① 不安感が解消できない
不安感が日常的に強く、どうしても解消できないことに苦しんでいました。
② ネガティブな思考が頭から離れない
ネガティブな思考が頭から離れず、何とか振り払いたいという思いが強くありました。
③ 朝の吐き気や倦怠感が強い
朝の吐き気や倦怠感がひどく、身体が重く感じられることで、日々の生活に支障をきたしていました。
初回来院時の心身の評価
① 自己喪失感が強い状態でした
「本当の自分が分からない」といった内容を繰り返し話されていました。自分の存在に対する確信を持てず、自己喪失感(アイデンティティの危機)で苦しんでいるご様子でした。
② 自己価値感の低下が強くうかがえました
「仕事をしていない」「子供がいない」「自分には何もない」と、欠落感に焦点を当てて話されていました。自己価値感の低下が強くうかがえました。
③ 自己否定感と焦りがみられました
自己否定感が強く、常に何かに焦っている様子がありました。その焦りが無意識に心身へ負担をかけていると推測されました。
④ 東洋医学的には「陰虚タイプ」の傾向がみられました
東洋医学的には「陰虚タイプ」の傾向がみられ、過度のストレスや疲労によって身体の潤いが不足しやすい状態でした。このような状態は心身の不調につながる要因の一つになり得ます。
⑤ 抑え込まれていた怒りが出やすい状態でした
感情面では、抑え込まれていた「怒り」が強く出やすい状態がみられ、それが自己否定感や焦りと結びついている可能性がありました。
鍼灸施術の経過
施術目的
施術の目的は、「本当の自分がわからない」「自分の価値を見失っている」といった自己喪失感を和らげていくことでした。
こうした状態では、生きる意味や自分の価値が揺らぎ、日々の生活や将来に対する不安が強くなることがあります。
そのため、自己受容を高め、「今の自分でいい」と実感できる感覚を育てていくことを目指して施術を行いました。
自分を受け入れ、現状の自分にも価値があると感じられるようになることで、内面的な安定感が育ち、心身の不調も落ち着きやすくなります。
さらに、「残りの人生をどのように生きていくか」を少しずつ整理し、焦りや不安感を和らげながら、方向性を見つけていくことも重視しました。
施術内容
① 自律神経のバランスを整える鍼灸施術
心身の緊張を和らげ、落ち着きを取り戻しやすくすることを目的に鍼灸施術を行いました。
② アイデンティティの再構築と自己受容感を高めるカウンセリング
「自分の価値を見失っている」という感覚に対して、捉え方を整理し、現在の自分を受容的に捉えられるようサポートしました。
③ 感情の波を整えるセルフケア
焦りや自己否定感が強くなったときに、落ち着きを取り戻すためのセルフケアをお伝えしました。
1~4回目(週1回の来院)
施術を始めてから、徐々に変化が見られました。朝の吐き気が少し和らぎ、食欲も戻ってきたとのことでした。
夜間の睡眠も少しずつ深くなり、以前より休養感が得られるようになってきたとのことでした。
一方で、不安感やイライラ感はまだ残り、情緒が不安定な状態が続いていたため、心のケアも引き続き重視しました。焦らず少しずつ自己肯定感を育て、感情の波に対処できる力を整えていくことを大切にしました。
5~8回目(週1回の来院)
施術を続ける中で、頭が軽くなり、ネガティブな考えが以前より少なくなってきたとのことでした。
朝から動きやすい日が増え、身体面のエネルギーが回復してきている感覚も出てきたとのことでした。
また、新しいことに挑戦したいという前向きな気持ちが強くなってきたご様子でした。ただ、「本当にできるだろうか」と不安が出る場面もありましたが、回復の過程として自然な反応であるため、少しずつ自信につなげていけるようサポートを続けました。
9~10回目(月2回の来院)
自律神経症状は全体として落ち着き、不安な気持ちが湧いたときも、プールで身体を動かすことで和らぎやすくなったとのことでした。心身のバランスが整ってきたご様子でした。
また、以前は「自分には何もない」と感じていたところが、今では「そんな自分でいい」と思える場面が増え、落ち込みが続くことが減ってきたご様子でした。
自己受容が進み、自分を大切にする感覚が育ったことで、心の安定につながっている様子がうかがえました。
現在
メンテナンスのため、月に1回のペースで来院。
英語の教師や通訳をしていた経験を活かし、翻訳の仕事につなげるために通信講座で勉強中です。
※通院に関するご判断は、主治医と相談しながら進めることが大切です。
※経過には個人差があります。
施術例
大人の発達障害による生きづらさ
(ADHD・自律神経症状・パニック)
ADHDの特性による生きづらさと自己否定から自律神経症状やパニック状態に。「普通になりたい」と無理を重ね、心身の限界でご来院された症例です。
来院までの経緯
ADHDの特性があり、幼少期から感情の波が大きく、気持ちの切り替えが難しい時期がありました。その影響もあり、周囲とうまく関係を築けず、いじめを受けた経験がありました。
会社に勤めてからも、仕事が思うように進まない場面で感情が高ぶり、強い言葉が出てしまうなど、対人関係のトラブルにつながることがあったそうです。
ADHDの特性に対するコンプレックスが強く、無理をして頑張り続けていましたが、忙しさが増すとパニックのような状態に陥り、極度の緊張と疲労から、心身のコントロールが効かなくなることもありました。
心療内科では「うつ病」と「パニック障害」の診断を受けていました。
医師からは障害者手帳の取得を勧められましたが、「普通になりたい」という強い思いがあり、当時は取得に踏み切れませんでした。
「つらい身体の不調を和らげたい」「心に余裕を持って日々を過ごしたい」という思いから、当院にご相談くださいました。
初回来院時のお悩み
① つらい身体の不調を改善したい
長期間にわたり、頭痛、めまい、しびれ、不眠などの身体的な不調が続いていました。
② 感情を安定させたい
ADHDの特性の影響もあり、感情の波が大きく、気持ちの切り替えが難しい状態が続いていました。突発的に怒りがこみ上げたり、落ち込みが強まったりすることがあり、心に余裕を取り戻したいと感じておられました。
③ 仕事のトラブルに関する悪夢が続く
仕事のプレッシャーやストレスが重なり、悪夢の影響で眠りが浅く、朝起きても疲れが残る状態でした。仕事にも支障が出ていたため、睡眠の質を整えたいという思いが強くなっていました。
初回来院時の心身の評価
① 語気が強く、焦りがうかがえました
会話の中で語気が強くなる場面があり、話し方も急ぎがちで、心に余裕がないご様子でした。
② 東洋医学では「陰虚タイプ」の傾向がみられ、ストレスや過労で全身のうるおいが不足しやすい状態でした
過度なストレスや過労の影響で、体をうるおす力が低下し、心身の緊張が抜けにくい状態がうかがえました。
鍼灸施術の経過
施術目的
①「生きづらさ」を減らし、自己受容感を育てる
ADHDなどの発達特性がある方は、場面によっては社会のルールや周囲の期待に合わせることに負担を感じ、「生きづらさ」を抱えやすいことがあります。
特に日本社会では、身だしなみや生活リズム、家事・育児などにおいて「きちんとしていること」や「気が利くこと」が求められやすく、それがプレッシャーになる場合もあります。
また、思考や行動の偏り、感情の揺れやすさなどが重なることで、長年にわたり劣等感や周囲との摩擦に悩み、強いストレスを抱えることもあります。
その結果、「自分の努力不足」「自分が悪い」と自分を責め続け、抑うつや自律神経の不調につながることもあります。
発達特性そのものを無理に変えようとするのではなく、苦手さを抱えたままでも「生きやすくなる工夫」を重ね、自己肯定感を育てていくことを目指しました。
②感情との付き合い方を整える
ADHDの特性として、感情の高ぶりが急に強くなり、意図せず強い言葉が出てしまうなど、対人関係に影響が出ることがあります。
特にこの方は感情が乱れやすいので、まずは安全性を最優先にしながら、感情が揺れたときの気づき方や落ち着きを取り戻す方法を身につけていくことに重点を置きました。
あわせて、鍼灸施術では心身の緊張を和らげ、自律神経のバランスを整えるサポートを行いました。
施術内容
① 「自律神経のバランスを整える」鍼灸施術を行いました。
不眠、しびれ、頭痛、めまい、月経に伴う不調など、全身の症状が和らぐことを目標に施術を行いました。
② 「生きやすい捉え方」を育てるためのカウンセリングを行いました。
自分らしく過ごせる考え方や向き合い方を一緒に整理しました。あわせて、ADHDの特性による困りごと(感覚過敏、仕事上のミスなど)への対処方法も一緒に考えました。
③ 「感情の波を整える」セルフケアをお伝えしました。
この方の思考の傾向や、過去に非常につらかった時期の状況を踏まえ、日常の中で実践できるセルフケアをお伝えしました。
1~8回目(週2回の来院)
頭痛や生理痛が軽減し、身体面では良い変化が見られてきました。
その後、数日間パニック発作が続く時期もありましたが、ご本人からは「全体としては調子が良くなってきている」とのお話がありました。
一方で、仕事の負担が重なったことで心身の状態が急激に悪化し、医療的な対応が必要な状況となりました。
医師からは「適応障害」と診断され休職の提案もありましたが、ご本人は「頑張りたい」とおっしゃり仕事を続けました。
当院では、心身の緊張を和らげ、落ち着きを取り戻すことを重視した鍼灸施術を行いました。
9~15回目(週1回の来院)
1年以上続いていた食欲不振が和らぎ、現在では空腹を感じられるようになったとのことでした。1日3食、規則正しく食事がとれる日が増えているそうです。
全身のしびれ、耳鳴り、めまい、生理に伴う不調など、身体的なつらさも大きく軽減してきたとのことでした。
また、以前はどれほど体調が悪くても上司に伝えず無理をして働いていましたが、現在ではADHDの特性や心身の状態を会社に共有し、必要な配慮を受けられるようになったとのことでした。
16~20回目(週1回の来院)
夢で目が覚める日が減り、薬を飲まなくても眠れる日が増えてきたとのことでした。
また、自律神経症状による身体的な不調も全体として軽減してきたとのことでした。心身のバランスが整いやすくなり、精神面でも落ち着きが出てきたご様子でした。
以前は仕事でトラブルがあると情緒が揺れ、体調も悪化しやすい状態でしたが、現在は「頭の切り替え」を意識できる場面が増え、大きく崩れることが減ってきたとのことでした。
ストレスがかかったときも、感情に飲み込まれずに落ち着きを取り戻す方法が身についてきたご様子でした。
「無理をしなくてもいい。疲れたときは休んでもいい」と考えられるようになったとのお話がありました。
自分を大切にする感覚が育ち、無理をせず自然体で過ごせる日が増えたことで、心身の状態にも良い影響が出ていると実感されているご様子でした。
現在
メンテナンスとして、月1〜2回のペースでご来院されています。
「普通にならなくてもいい。自分が楽しいと思って生きていきたい」とお話しされ、以前から興味があった職業へ転職されました。
※経過には個人差があります。
※通院や服薬に関するご判断は、主治医と相談しながら進めることが大切です。
施術例
「他人に嫌われたくない」という強い不安と過呼吸
(社交不安障害)
昇進を機にプレッシャーが強まり、会社でも過呼吸が頻発。常に不安にとらわれ仕事に集中できない状態でご来院されました。
来院までの経緯
6年前から電車や大人数の飲み会で、動悸や息苦しさを感じていました。最近では管理職に昇進した頃から、過呼吸の症状が強くなっていました。
特に、大人数の前で話す機会が増え、社内プレゼンや社交的な場などで過呼吸が起きていました。
自宅だけでなく会社でも過呼吸が起こることで、精神的なストレスが次第に大きくなっていました。
最初に総合病院の循環器内科で検査を受けましたが、身体的には異常が見つかりませんでした。
次に心療内科で「社交不安障害」「パニック発作」と診断され、薬を服用していましたが、症状の変化を感じにくく、当院にご相談いただくこととなりました。
初回来院時のお悩み
① 症状のことを常に考えてしまう
症状のことを常に考えてしまい、仕事に集中できませんでした。過呼吸や動悸、息苦しさが日常的に起こり、業務に支障をきたしていました。
② 家庭内でもイライラ感が強い
家庭内でもイライラ感が強く、子どもに対して感情的に接してしまうことがありました。
③ 睡眠の質が低下している
寝つきが悪く、何度も目が覚めてしまうため、十分な休息が取れず、心身ともに疲労が蓄積している状態でした。
初回来院時の心身の評価
① 昇進が早かったことに対する不安と、自己評価のズレ
「自分が思う以上に能力が評価されている」と感じ、そのギャップがプレッシャーを増やしていました。
② 自分の弱い部分や怒りを他人に知られることへの強い抵抗感
感情を抑え込むことに過剰な負担を感じ、精神的に疲れているご様子でした。
③ 「八方美人」であり続けることへの疲れ
自分を出すことへの不安や、期待に応えなければならないというプレッシャーが、精神的に追い込む要因となっていました。
④ 東洋医学的な評価
東洋医学的には、舌診から精神的な不安定さがうかがえました。
鍼灸施術の経過
施術目的
社交不安障害は、他人から否定的に評価されることへの不安や恐怖が背景として関与し、それが過呼吸、息苦しさ、動悸などの身体症状として現れることがあります。
この方の場合、自己否定感が強く、他人からの評価に敏感になりやすいことで、症状が悪化している可能性があると考えられました。特に、自分に対して過剰なプレッシャーをかけている状態でした。
そこで施術では、以下を重視しました。
自己受容感の強化
自分をありのままに受け入れられる感覚を育て、過剰な自己批判を減らしていくことを目指しました。
これを意識的に高めることで、社交不安の軽減と心身のバランスの安定を目指して施術を行いました。
施術内容
① 過呼吸を和らげ、心身の緊張を和らげる鍼灸施術
過呼吸の症状を和らげるため、心身の緊張をゆるめる鍼灸施術を行いました。自律神経のバランスを整えるサポートを行い、過度な緊張や不安が高まった際にも呼吸を落ち着かせやすくなるよう支援しました。
② 自己受容感を高めるカウンセリング
自己評価が低く、自己否定的な思考が強まりやすい点に対して、捉え方を整理し、自分を受け入れるための考え方を一緒に整えました。
③ 前向きな捉え方を育てる心理学ワーク
ネガティブ思考に偏りやすい場面で、捉え方の幅を増やすための心理学ワークを実施しました。
④ 過呼吸へのセルフケア指導
予防方法と、過呼吸が起きた際の対処方法をお伝えしました。
1~4回目(週1回の来院)
以前は過呼吸の症状について四六時中考えていたが、最近ではそのことを考える時間が徐々に減少してきたとのことです。症状に対する執着が薄れてきたことは、回復の兆しとして良い変化でした。
過呼吸が起こる回数は大きく変わらないものの、以前より症状が軽く感じるようになったとのことです。
また、毎日服用していた頓服の使用頻度が、現在では2日に1回ほどに減ってきました。ご本人の中で自己調整の工夫ができる場面が増えてきたご様子でした。
5~9回目(週1回の来院)
過呼吸の回数は週1回まで減少しました。
多くの人が集まる花火大会に行った際も、少し緊張を感じる程度で過ごせたとのことです。普段の生活でも不安が少しずつ和らいでいる実感が出てきたご様子でした。
また、睡眠の質が向上し、途中で目が覚めることがほぼなくなりました。良質な睡眠は日中の精神状態にも良い影響が出やすいです。
仕事中に過呼吸が「起きそう」と感じても、落ち着いて対処できる場面が増えてきました。緊張や不安への向き合い方が整ってきたご様子でした。
さらに、仕事に対する捉え方が前向きに変化し、自信を持って取り組めるようになった点も大きな変化でした。
10~12回目(週1回の来院)
過呼吸は起こらない状態が続きました。
以前は家でも常に緊張してピリピリしていましたが、今では帰宅後にリラックスし、子どもと遊ぶことが楽しみになったとのことでした。
また、奥様から「顔の表情が柔らかくなり、笑顔が増えたね」と言われたそうです。内面の変化が表情にも現れてきたご様子でした。
現在
月1回のメンテナンス通院。
環境自体は大きく変わっていないにもかかわらず、「今の自分でも大丈夫だ」と自信を持てるようになったとのことです。
自己受容感が高まることで、不安や緊張感にとらわれにくくなり、以前より楽に日常生活を送れるようになったご様子です。
※服薬の変更は、主治医と相談しながら進めることが大切です。
※経過には個人差があります。
施術例
常に最悪を考えてしまう不安
(全般性不安障害)と更年期不調
仕事や家族へのマイナス思考が止まらず、一日中続く極度の緊張と不眠。「またうつで入院するかもしれない」と限界を迎えてご来院されました。
来院までの経緯
50代 女性 鞍手郡
数カ月前から、更年期症状に加えて、極度の不安感が続いていました。マイナス思考の傾向が強く、家族や仕事のことが常に心配で眠ることができず、一日中緊張状態が続いていました。
例えば、
「上司に嫌われているので、クビになるかもしれない」
「娘が大学に合格できないかもしれない」
「明日、地震が来るかもしれない」
など、不安が次々に浮かんでくる状態でした。
婦人科でホルモン補充療法や漢方を服用しても症状の変化を感じにくく、心療内科では「全般性不安障害」と診断されました。過去に「うつ病」と診断され、精神科病院に入院した経験もありました。
最近は食欲がなく、落ち込みが激しくて、いつ笑ったかも覚えていない状態でした。
「このままでは、また入院になってしまう」と不安になり、ご来院くださいました。
初回来院時のお悩み
- 仕事を辞めたくない
- 娘の進路が心配
- 感情を安定させたい
- マイナス思考を変えたい
- 食欲がない
- 喉のつまり感
- 不眠、頭痛、疲労感
初回来院時の心身の評価
過去に解雇されてうつ病で入院した経験があり、解雇への恐れが強くなっていました。
不安の内容は多岐にわたり、現実的な可能性が低いことまで「起こるかもしれない」と感じて心配していました。
東洋医学では「陰虚タイプ」の傾向がみられ、ストレスや過労で全身のうるおいが不足しやすい状態でした。
「思い悩み」の感情が強くみられました。
鍼灸施術の経過
施術目的
全般性不安障害では、日常のささいなことにも強い不安を感じやすくなります。
その背景のひとつとして、「失敗するかもしれない」など、物事を悪い方向に考えてしまうクセ(認知の歪み)が関与することがあります。こうした偏った考え方は、不安を強めるだけでなく、抑うつ状態につながることもあります。
大切なのは、不安が現実的なものかどうかを冷静に見直し、「必要以上に心配しすぎていないか」に気づくことです。
カウンセリングでは、このような偏った考え方を少しずつ修正していくサポートを行いました。
また、将来のことを考えるほど不安が強まりやすいため、「今この瞬間の自分」に意識を向けることも重視しました。
施術内容
①「精神の安定」を目的とした鍼灸施術
「精神の安定」を目的とした鍼灸施術を行いました。
② 不安の軽減やマイナス思考の見直しを目的としたカウンセリング
不安の軽減やマイナス思考の見直しを目的としたカウンセリングを行いました。
1~4回目(週1回の来院)
「寝つきが良くなり、数日間は睡眠薬を飲んでいない」とのお話がありました。
空腹を感じられるようになり、食欲も出てきたご様子でした。喉のつまり感も減ってきたとのことでした。
この方は過去の解雇経験から解雇への恐れが強まり、現在は「上司に嫌われている」という思い込みから不安が広がっていました。
その思い込みの現実性を見直すため、上司とのコミュニケーションの必要性をお伝えし、面談を申し込むことを提案しました。
上司との面談を通じて、「嫌われている」というのは思い込みだったと気づくことができました。実際には上司が「最近、元気がない」と心配してくれていたことも分かったそうです。
5~8回(週1回の来院)
睡眠薬がなくても自然に眠れる日が増え、「朝からきつい」が減って、仕事や家事をこなせるようになってきたとのことでした。
考え方も前向きになってきたご様子でした。何かあっても、できるだけ「なるようになる」と意識して捉えるようにしているそうです。
9~11回(週1回の来院)
これまで出ていた自律神経症状は大きく軽減し、元気を取り戻した実感が出てきたとのことでした。
「こんなに調子の良い日が続くとすごく嬉しい」とのお話がありました。
仕事や家庭での時間を楽しめるようになり、「よく笑うようになった」とおっしゃいました。
不安に感じることがあっても、「なるようになる」と受け流せるようになってきたとのことでした。
現在
メンテナンスのため、月1回ほどのペースで来院。
職場ではお客様から、「元気がいいね!」と声をかけられることもあるそうです。
※服薬の変更は、主治医と相談しながら進めることが大切です。
※経過には個人差があります。
施術例
不妊治療と流産をきっかけに強まった
自己否定とうつ症状
長引く不妊治療と流産をきっかけに、強い自己否定やうつ症状、不眠、冷えに悩まれてご相談に来られました。
来院までの経緯
流産の後、1年以上にわたって病院で不妊治療を続けていました。
生理が来るたびに激しく落ち込み、外を歩いていても自然に涙が出ていました。
街中や産婦人科で妊婦さんを見るたびに悲しくなり、「どこに行けばいい?」と追い詰められていました。
「子どもを産めない私は価値がないと思ってしまう」といった自己否定が強い状態でした。
月の3/4は体調不良が続き、「激しい落ち込みと体調不良をどうにかしたい」とホームページをご覧になり、ご来院くださいました。
初回来院時のお悩み
- 激しい落ち込み
- 何もないのに涙が出る
- 月の3/4は体調が悪い
- 肩こり、胃痛、頭痛
- 極度の冷え性で、運動しても汗が出にくい
- 朝、足がしびれるように冷えて、ベッドからすぐに降りられない
- 眠れない
初回来院時の心身の評価
精神面の揺れが強いと、身体症状も出やすいご様子でした。
東洋医学的には「血虚タイプ」の傾向がみられ、全身に栄養を届ける「血」が不足しやすく、貧血、冷え、不安などが出やすい状態でした。
「怒り」の感情が強くみられました。
妊娠できないことについて自分を責めていました。
鍼灸施術の経過
初回
① 抑うつ症状や緊張を和らげる鍼灸施術
抑うつ症状や緊張を和らげることを目的とした鍼灸施術を行いました。
② 女性ホルモンのバランスや冷えに配慮した鍼灸施術
冷えや体調の波を整えることを目的に、「女性ホルモンのバランス」や「冷え」に配慮した鍼灸施術を行いました。
※初回に「妊娠のための施術をしてほしい」とのご要望がありました。ただ当院では、妊娠の成否を目的にした施術は行っていません。
妊娠をゴールにすると、毎回の結果に心が揺さぶられやすく、かえって当院が「つらさを思い出す場所」になってしまうことがあるためです。
そこで、まずは病院での不妊治療で消耗した心身を整え、落ち込み・不眠・強い自己否定を和らげ、「今の自分を責めない感覚(自己受容)」を取り戻すことを優先しました。
2~5回目(週1回の来院)
冷えが和らいできて、足がしびれるような冷えは出にくくなってきたとのことでした。
「寝ようと思えば眠れるようになってきた」とのお話がありました。
激しく落ち込んだ時に行えるよう、「不安を和らげるセルフケア」をお伝えしました。
6~9回目(週1回の来院)
不眠や頭痛も和らいできたとのことでした。
涙が出るほどの落ち込みは減ってきたご様子でした。
人工受精を控えて不安が高まりやすい時期だったため、下腹部周辺の緊張や巡りに配慮した施術を追加しました。
「なんとなく妊娠できそうな気がするんです」とお話しされました。
10~16回目(週1回の来院)
妊娠のご報告を受けました。
以後、妊娠期の鍼灸施術を行いました(月1~2回のペースで来院)。
抑うつ症状がぶり返しにくいよう、心身の緊張を和らげる施術を中心に行いました。
つわり、頭痛、腰痛、便秘など、その時期の体調に合わせた施術も行いました。
現在
無事に出産を終えられたとのことです。
※経過には個人差があります。妊娠・出産を保証するものではありません。
最後に
自分の価値は自分で決めるものですが、他人と比べて自分の価値を決めてしまうことがあります。
この方は、「人と比べると、つらくなる」とお話しされました。
今の自分を少しずつでも受け入れていくことが、「幸せ」に近づく一歩になると考えています。
妊娠が分かる前に、「私は私でいいと思えるようになった」とお話されたことを、私も嬉しく感じました。
施術例
「また痛くなるかも」
不安なほど悪化する原因不明の胸痛の鍼灸施術例
大学病院のMRI等でも異常がない激しい胸の痛み。「これ以上職場に迷惑をかけられない」という強い不安と不眠でご相談に来られました。
来院までの経緯
転職をきっかけに、半年前からめまいが続き、最近では右胸に息ができないほどの強い痛みが出るようになりました。
ひどいときには、うずくまって動けないほどの激痛が半日以上続き、週に1〜2回は痛みのために会社を休まざるを得ない状態でした。
「また仕事に行けなくなるかもしれない」という不安が強くなると、痛みは悪化しやすいご様子でした。
大学病院でMRIやCTなどの検査を受けましたが、特に異常は見つかりませんでした。
「原因が分からずとても不安。これ以上職場に迷惑をかけたくない」という思いから、当院のホームページをご覧になり、来院されました。
初回来院時のお悩み
- 痛みをなんとかしてほしい
- 2時間おきに目が覚める
- 不安なく仕事をしたい
- 職場に迷惑をかけたくない
初回来院時の心身の評価
痛みに対して不安や恐怖が強くなるほど、痛みが悪化しやすい状態でした。
考え方のクセとして、「全て自分が悪い」「きちんとできない自分が悪い」と必要以上に自分を責める傾向がみられました。
東洋医学的には「陰虚タイプ」で、ストレスで全身の潤いが不足している体質でした。
自分に対する「怒り」の感情が強くみられました。
鍼灸施術の経過
施術目的
「自分が悪い」という自責と、痛みを増幅させる悪循環
この方の激しい胸の痛みの背景には、心理的な要因が深く関わっていました。
仕事などで問題が起きた際、「すべて自分が悪い」と必要以上に自分を責めてしまう考え方のクセ(認知の歪み)があり、これが日常的に強いストレスを生み、自律神経を緊張させていました。
その緊張状態のなかで胸に少しでも違和感が出ると、「このまま仕事に行けなくなって、職場に迷惑をかけてしまうのではないか」という最悪の事態を想像する不安(心理学における破局的思考)が引き起こされます。
強い不安や恐怖を感じると、本来ならわずかな痛みであっても「激痛」として過敏に感じ取ってしまいます(心因性疼痛)。
つまり、「自分を責めることでストレスを抱え、痛みに不安を感じる(破局的思考)ほど、脳が痛みをさらに強く感じてしまう」という負の連鎖(悪循環)に陥っている状態でした。
医療機関で検査を受けても大きな異常が見つからない痛みや、長引く慢性疼痛で、心身の両面からのアプローチが有効な場合があります。
何でも自分のせいにしてしまう
仕事の遅れに対して「自分が悪い」と感じたり、同僚のミスでさえ「自分がもっと頑張っていれば防げた」と思うなど、必要以上に自分を責める思考パターンが見られました。
こうした「何でも自分のせい」と捉える思考は、痛みや不調を悪化させる要因の一つとされています。
さらに、「頼まれた仕事を断ると無能だとバレてしまう」という不安から、どんな依頼も引き受けてしまい、「できません」と言えなくなっていました。
話を聞いていくと、その根底には「自分は根本的に欠陥がある」という深い思い込みがありました。
カウンセリングでは、この認知の歪みと「欠陥がある」という否定的な自己イメージに焦点を当て、少しずつ考え方を修正していきました。
痛みの3要素
痛みは単なる体の痛みだけでなく、体の感覚・心の感情・考え方(認知)が絡み合って強まることがあります。
効果的な施術のために、「感覚」「感情」「認知」のバランスを整えることに重点を置きました。
考える部分(認知):痛みをどう受け止めるか。例:これはすぐ治る、もしかして病気かも など
感じる部分(感覚):体が実際に痛みを感じる部分。例:鋭い痛み、右腕がズキズキする、10分続いている など
心の部分(感情):痛みを感じたときの心の反応。例:つらい、怖い、イライラする など
施術内容
東洋医学では、気の流れが滞ることで、痛みや不調が生じやすいと考えられています。
今回は、以下の方針で施術を行いました。
① 右胸の気の流れを整える鍼灸施術
右胸の痛みが強かったため、胸部周辺の緊張や巡りに着目し、右胸の気の流れを整える鍼灸施術を行いました。
② 心身の緊張をやわらげる鍼灸施術
不安感が強かったため、心身の緊張をやわらげ、落ち着きを取り戻すことを目的とした鍼灸施術もあわせて行いました。
③ 痛みに対する捉え方を見直すカウンセリング
痛みに対する捉え方や考え方のクセを見直す支援として、カウンセリングも実施しました。
1~5回目(週1回の来院)
痛みのレベルが少し弱くなり、痛みが続く時間も短くなったとのことでした。
毎日鎮痛剤を飲んでいましたが、週2日に減ったとのことでした。
4時間は連続で眠れるようになったとのことでした。
痛みがあっても、不安やイライラが減ってきたとのことでした。
6~11回目(週1回の来院)
1か月間、仕事を休まず出勤することができたとのことでした。
鎮痛剤を使わなくても痛みの程度がさらに軽くなり、うずくまるような激痛が少なくなってきたとのことでした。
以前は、少しでも痛みを感じると「どうしよう!」と強い不安に襲われていましたが、セルフケアを通じて不安や痛みを自分でコントロールできるようになったとのことでした。
また、「できないと言ってもいい、本音を言ってもいい」という気持ちが芽生え、以前のようにひとりで抱え込むのではなく、同僚に頼れるようになったとのことでした。
自信を持って仕事に取り組めるようになり、自ら考案したアイデアが実際に商品化されたそうです。
上司から「こうしたほうがいい」と意見をもらっても、以前のように「否定されている」と感じることはなく、素直にアドバイスとして受け止められるようになったご様子でした。
12~16回目(2週間に1回の来院)
胸の痛みはすっかり気にならなくなったとのことでした。
家族内で心配ごとがあっても、以前のように胸の痛みを感じることはなかったとのことでした。
仕事も順調で、新たに考案した商品が売上トップ3に入るなど、成果が出るようになりました。
うまくいかないことがあっても、「しかたない」と前向きに受け止められるようになり、以前のように自分を責めたり否定したりすることもなくなったご様子でした。
※服薬の変更は、主治医と相談しながら進めることが大切です。
※経過には個人差があります。
最後に
痛みには、身体的な原因だけでなく、心の状態が深く関わっている場合があります。
精神的に不安定な状態にあると、痛みをより強く感じやすくなることが知られています。また、痛みがあるにもかかわらず、病院の検査で異常が見つからないと、不安やストレスがさらに高まり、それによって痛みが悪化することも少なくありません。
実際にこの方は、朝に少し痛みを感じた際、「このまま仕事に行けなくなったらどうしよう」と不安が膨らみ、その結果、動けないほどの激しい痛みに襲われてしまいました。
このように、痛みの施術だけでなく、心の健康にも目を向けることがとても大切です。
もし原因がはっきりしない痛みに長く悩んでいるのであれば、身体だけでなく心のケアにも取り組んでみることをおすすめします。
心と身体は深く繋がっています
根本的な解決には、体だけではなく、心へのアプローチも欠かせません。
当院では、鍼灸と心理学を組み合わせ、心身両面からの改善を目指します。

心身の不調を回復へ導く6つの理由
理由1心理学と鍼灸に精通した院長が、最後まで責任をもって施術します
当院の院長は東洋医学に加え、解剖学や生理学などの西洋医学の基礎も学んできました。発達の特性にも配慮できるよう、感覚統合の知識も取り入れています。
さらに大学院では心理学を専門に研究し、「心の繊細さや複雑さ」を深く理解してきました。
その理解をもとに、心身両面からあなたの状態を丁寧に把握して施術します。

理由2無意識に抑え込んでいる感情を見出し、自律神経を整えます
怒り・悲しみ・不安などのつらい感情を、自分でも気づかないうちに抑え込んでしまうことがあります。
そうした状態が続くと自律神経が乱れ、原因がはっきりしない不調が長引くことがあります。
当院では、無意識に抑え込んでいる感情を見出し、鍼灸を行うので、つらい心身の不調の回復を目指せます。

理由3心理カウンセリングで考え方を見直し、心の安定を取り戻します
「楽に生きる考え方」へ少しずつ変えていくことで、ありのままの自分を認める自己受容へとつなげていきます。
これが、当院が大切にしている心と身体の回復です。


理由4「脳」の回復を科学的に導く、神経心理学アプローチ
長引く心の不調には、慢性的なストレスによる「脳の疲労」や「神経・ホルモンバランスの乱れ」が深く関わっています。
神経心理学(脳科学)に基づいて、脳が自ら神経回路を作り変える力「脳の可塑性(のうのかそせい)」を活かし、「脳」の回復を促します。

理由5薬だけに頼らなくても過ごせる体質改善を目指します
鍼灸は血流や自律神経のバランスに働きかけ、体が本来持つ回復力を引き出します。
その結果、薬だけでは整いにくい心身の不調も、安定しやすい状態を目指すことができます。
当院では一時的な症状の変化だけでなく、体質面から整えていくことを大切にしています。
あなたが薬だけに頼らず過ごせるよう、丁寧にサポートします。

理由6完全個室・1日5名限定の「静かな空間」
心身の不調を改善するためには、安心してリラックスできる環境が欠かせません。
当院はベッド1台の完全個室制です。
ご来院からお帰りまで、ほかの方と顔を合わせることなく、落ち着いた時間を過ごしていただけます。
施術は1日5名限定です。静かで安心できる空間で、心と体の回復に集中できる環境を整えています。

よくあるご質問
刺激量は体調に合わせて調整しますので、怖さがある方は最初にお伝えください。
院内の消毒やベッドの消毒も徹底し、衛生面に配慮しています。
内出血が起きても多くは自然に薄くなります。気になる症状が出た場合はご連絡ください。
当院ではその背景を丁寧に整理し、改善の方向性を分かりやすくお伝えするため、初回は100分いただいています。
カウンセリングの内容をふまえて鍼灸を行い、自律神経のバランスを整え、心と体が安定しやすい状態へ導くことを大切にしています。
丁寧にカウンセリングを進めますので、うまく話せなくても問題ありません。話せるところから一緒に整理していきます。
当日の体調によって刺激量を調整しますので、腹痛・頭痛、だるさ、気分の落ち込みなど気になる症状があれば遠慮なくお知らせください。
※服薬は自己判断で中止・変更せず、主治医の指示を優先してください。
発達特性が背景にあって人間関係のストレスが強くなり、自律神経症状やうつ症状などの不調が出ている方も来院されています。
状況を伺いながら、心身の負担を軽くする施術とサポートを行います。
① 心身を安定させるための施術
まずは、緊張が抜けない・疲れが取れない・眠れないなど、休職中に起こりやすい不調を整え、「休める状態」をつくることを重視します。
② 再発予防のためのカウンセリング
復職後に同じ状態を繰り返さないように、カウンセリングでは 「仕事を優先しすぎて無理を続けてきた考え方(価値観)」 を見直し、
頑張り方・休み方・力の抜き方を身につけられるようサポートします。
現在の状態に合わせて、回復と再発予防の土台づくりを一緒に進めていきます。
【心理学×鍼灸】「心・体・脳」へ3つのアプローチ
当院の「心理学×鍼灸」は、心身の健康を回復するための当院独自のアプローチです。
長引くストレスによる脳疲労、考え方のクセ、自律神経の乱れに対して、カウンセリングと鍼灸を組み合わせて回復をサポートします。
詳しい施術方針は、当院の施術アプローチページでご説明しています。
>>心身の不調に悩む方へ。当院独自の「心と体」の整え方
福岡県より「経営革新計画」の承認を受けました
このたび、当院の治療家向けのオンライン講座が、福岡県から「経営革新計画」として承認されました。
「心のケアに取り組みたい」、「心理学に興味がある」鍼灸師や柔道整復師、整体師、理学療法士の先生方に向けて、オンライン講座を開始する予定です。
また、当院に直接ご来院いただけない方や、長年こころの不調で苦しんでいる方々に向けても、心が楽になるセルフケアなどの動画配信を予定しています。

自律神経セルフチェック
▶自律神経失調症のチェックシート
▶燃え尽き症候群のチェックシート
▶ストレスを感じやすい性格のチェックシート(自己犠牲型)
▶痛みを感じやすい思考のチェックシート
どんな治療院なの?

マインドフルネス
マインドフルネス呼吸法によって、ストレスやうつ症状が軽減することが分かっています。
副交感神経に影響し、「気分が落ち着き、頭が無になった」「自分を責めすぎない、ポジティブ思考になった」などの効果があります。
熊野宏明「マインドフルネスでどのように心を整え脳を整えるか」
谷口弘 一「集団マインドフルネス瞑想訓練のストレス低減効果」
山本和美「心身症患者へのマインドフルネスを取り入れたセルフケア教室の試み」
【料金】鍼灸+心理カウンセリング
初回コース(100分)10,000円(税込)
心理カウンセリング(約60分) 鍼灸施術(約40分)
心の不調の背景には、ストレスなどの心理的な要因が隠れていることが少なくありません。
当院では、心理的な問題を見つけ出し、改善への道筋をわかりやすくお伝えするため、初回は約100分のお時間をいただいております。
通常コース(45分)8,000円(税込)
2回目以降の基本となるコースです。
まずは前回からの変化を伺い、お体の状態をしっかり確認したうえで鍼灸を行います。
施術の時間にはカウンセリングも含まれておりますので、日々の気になることや心理的なお悩みも、どうぞ遠慮なくお話しください。
ロングコース(75分)12,500円(税込)
通常よりもじっくりと時間をかけ、自律神経のバランスをさらに深く整えていくコースです。
▼このような方におすすめです
✔ つらい症状をできるだけ早く軽くしたい方
✔ 忙しくてなかなか通院回数を増やせない方
✔ 遠方からお越しいただいている方
<はじめての方へ>
・上記の料金以外に追加料金は一切いただきません。
・領収書が必要な方は、お気軽にお申し付けください。
・やむを得ず予約をキャンセルされる場合は、必ずご連絡をお願いします。
・初回の無断キャンセルの場合、次回からのご予約をお受けできないことがありますので、ご了承ください。
・施術時間は、症状によって前後することがございます。
看護師の方へ 施術料10%割引
福岡県教職員の方へ
福岡市職員の方へ
クレジットカード・PayPayのご利用ができます

院内紹介

完全個室なので、周りの音を気にせずリラックスして施術を受けることができます。

ローズマリーは、「精神を安定させる効果」があります。毎朝、庭から新鮮なローズマリーを採って、ベッドの下(お顔近く)においています。






ご利用の流れ

Step1お問い合わせ・ご予約
当院は完全予約制となっております。
ご予約の際には、ご希望の日時と、お悩みの症状についてもお聞かせください。
受付時間:9:00~18:00
定休日:水曜日・日曜日・祝日

Step2ご来院
駐車場にお車を停めていただき、そのまま車内でお待ちください。
お迎えにあがります。

Step3問診票の記入
心身のお悩みについてご記入ください。

Step4お話をお伺いします
不調の原因を特定するために、十分な時間をかけてお話をお伺いします。
心身のお悩みについて、どんなことでもお話しください。
当院は完全個室で、他の方にお話が聞かれることはありませんので、安心してご相談いただけます。

Step5不調原因と改善方法の説明
・不調の原因は何か
・どうすれば改善できるのか
・どれくらいの期間がかかるのか
これらを分かりやすい言葉でご説明します。
疑問やご要望があれば、どうぞ遠慮なくお知らせください。

Step6舌を確認します
舌の色や形、動きから、現在のお身体や精神状態を確認します。
これは「舌診」と呼ばれ、東洋医学における重要な方法の一つです。

Step7鍼灸施術&心理カウンセリング
鍼灸と心理カウンセリングを組み合わせたオーダーメイド施術で、心身のバランスを整えます。
施術後には、心理学のワークなどのセルフケアをご提案します。

Step8今後のご説明
お仕事やご家庭の都合も考慮して、施術計画を作成します。
あなたにとって最適な通院スケジュールを一緒に考えますので、どうぞご遠慮なくご相談ください。

Step9あなたに合ったセルフケアのご提案
■心身の緊張をほぐすセルフケア
■寝つきが良くなるセルフケア
■脳疲労を回復するセルフケア
■感情をコントロールするセルフケア
■セロトニンを増やすセルフケア

Step10次回のご予約
次回のご予約が可能です。
【この記事の作成者】

豊田英一(とよだえいいち)
【国家資格】
・はり師
・きゅう師
・あんまマッサージ指圧師
【学歴】
・神戸大学大学院修士課程修了(心理学専攻)
【認定資格・終了】
・介護予防指導士
・医療リンパドレナージセラピスト
・感覚統合入門講習会応用コース修了
【所属団体】
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会
公益社団法人 福岡県鍼灸マッサージ師会
参考資料
カルロ・ペルフェッティ「認知神経リハビリテーション入門」協同医書出版社 2016年
小塩真司(編著)「レジリエンスの心理学」金子書房 2021年
厚生労働省 「パニック障害の治療法の最適化と治療ガイドラインの策定」厚生労働科学研究成果データーベース
小杉正太郎(編)「ストレスと健康の心理学」朝倉書店 2006年
里宇明元 牛場潤一(監)「神経科学の最前線とリハビリテーション―脳の可塑性と運動」医歯薬出版 2015年
三宮真智子(編著)「メタ認知:学習力を支える高次認知機能」北大路書房 2008年
島井哲志(編)「ポジティブ心理学」 ナカニシヤ出版 2006年
髙橋三郎(監訳)「DSM-5-TR 精神疾患の診断・統計マニュアル」日本精神神経学会 2023年
アクセス
JR福間駅から徒歩15分 駐車場:有り 2台





























