ADHDの特性があり、幼少期から感情をコントロールすることが難しく、そのため周囲とうまく関係を築くことができなくて、いじめを受けた経験がありました。
会社に勤めてからも、仕事が思うように進まないと突発的に感情が爆発し、暴言を吐いてトラブルを引き起こすことがありました。
ADHDに対するコンプレックスが強いため、必死に働いていましたが、忙しくなるとパニック状態に陥り、希死念慮が強くなることがありました。
過去に何度か自殺未遂を経験していて、精神的に追い詰められるような毎日を過ごしていました。
心療内科で「うつ病」と「パニック障害」の診断を受けていました。
医師から障害手帳を取得するよう勧められましたが、「普通になりたい」という強い思いから、それを拒否されました。
「つらい身体の不調を改善したい」「心に余裕を持って日々を過ごしたい」という理由から、当院を訪れました。
➀つらい身体の不調を改善したい
長期間にわたり、身体的な不調(頭痛、めまい、しびれ、不眠など)に悩まされていました。
②感情を安定させたい
ADHDの特性が影響し、感情のコントロールが難しく苦しんでおられました。突発的に怒りがこみ上げたり、落ち込んだりすることが多く、感情を安定させたいという願いがありました。
③毎日、仕事のトラブルの悪夢をみる
仕事のプレッシャーやストレスから、悪夢で眠りが浅く、朝起きたときには疲れが残っているという状況でした。これが仕事のパフォーマンスに影響を与えていたため、眠りの質を改善したいという強い願いがありました。
➀口調は攻撃的で、焦りがあらわれていました
会話の中で攻撃的な口調や急ぎがちな話し方をされており、心に余裕がないご様子でした。
②東洋医学の体質は「陰虚タイプ」で、ストレスや過労で全身の潤いが不足している体質
過度なストレスや過労で、身体全体のエネルギーのバランスが乱れている状態です。
➀「生きづらさ」を減らし、自己肯定感を上げる
「大人の発達障害」のある方は、社会のマナーやルールに沿って行動することが容易ではないため、さまざまな場面で「生きづらさ」を感じやすい傾向があります。
特に女性の場合、日本社会では、身だしなみや姿勢、生活リズム、家事、育児において「きちんとしていること」や「気が利くこと」が求められがちです。そのため、男性よりも「生きづらさ」を感じている人が多いと考えられます。
また、思考や行動の偏り、感情の不安定さが原因で、長年にわたり劣等感や周囲との軋轢に悩まされ、強いストレスを抱える方が少なくありません。
「自分の努力不足」「自分が悪い」と自分を責めた結果、うつ病や自律神経の不調に苦しむケースも多くみられます。
発達障害の特性そのものを変えることは困難です。
そこで、苦手なことを無理に克服しようとするのではなく、「生きやすくなる工夫」を重ねること、そして自己肯定感を高めることを目指しました。
②感情のコントロール
ADHDの特性として、突発的な怒りを抑制できず周囲の人を傷つけてしまうことがあります。
特にこの方は過去に自殺未遂を経験されていたため、感情のコントロールができるようになることに重点を置きました。
① 「自律神経を整える」 鍼灸施術を行いました。
不眠やしびれ、頭痛、めまい、生理トラブルといった全身の症状の軽減を目指しました。
②「生きやすい」 思考に改善できるようにカウンセリングを行いました。
自分らしく生きられる思考を目指しました。また、ADHDの特性による困りごと(感覚過敏・仕事上のミスなど)への対処方法をお伝えしました。
② 感情をコントロールする」 セルフケアをお伝えしました。
この方の思考の傾向や自殺未遂時の状況を踏まえた上で、セルフケアの方法をお伝えしました。
頭痛と生理痛が軽減し、身体の不調が改善されてきました。その後、数日間パニック発作が続きましたが、「調子は良くなってきている」とおっしゃいました。
しかし、仕事による過度な負担が重なり、自殺未遂に至ってしまいました。
「適応障害」と診断され、医師からは休職を勧められましたが、ご本人はこれを拒否しました。
精神安定を重視した鍼灸施術を行いました。
1年以上続いていた食欲不振が改善し、現在ではお腹が空くようになり、1日3食、規則正しく食事がとれるようになりました。
全身のしびれ、耳鳴り、めまい、生理トラブルといった身体的な不調が大きく軽減されました
また、以前はどれほど体調が悪くても、上司に伝えることなく無理をして働いていました。しかし現在では、ADHDのことや心身の状態を会社に伝え、必要な配慮を受けられるようになりました。
夢を見ない日が増え、薬を飲まなくても眠れるようになりました。
また、すべての自律神経症状が改善され、身体的な不調が軽減されました。自律神経のバランスが整い、精神的にも安定してきたと思われます。
以前は仕事でトラブルがあると、情緒が不安定になり体調が悪化していました。今では頭の切り替えを意識するようになり、そこまで体調を崩すことがなくなりました。
感情のコントロールが可能になり、ストレスに対しても適切に対処できるようになってきたと思われます。
「無理をしなくてもいい、疲れた時は休んでもいい」と考えられるようになりました。
自分を大切にする気持ちが芽生えたことで、無理をせず自然体で過ごせるようになり、心と体の健康にも良い影響があったと思われます。
メンテナンスとして、月1、2回のペースで来院。
「普通にならなくてもいい、自分が楽しいと思って生きていきたい」とおっしゃり、以前から興味があった職業に転職されました。
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