6年前から電車や大人数の飲み会で動悸、息苦しさ、不整脈を感じていました。最近では管理職に昇進したことにより、過呼吸の症状が強くなっていました。
特に、大人数の前で話すことが多くなり、社交的な場面や仕事での発表などで、過呼吸が生じることが日常化していました。自宅だけでなく会社でも過呼吸が発生し、精神的な負担が大きくなっていました。
最初に総合病院の循環器内科で検査を受けましたが、身体的には異常が見つかりませんでした。
次に心療内科で「社交不安障害」と診断され、薬を服用していましたが、症状は改善されませんでした。
➀症状のことを常に考えているため、仕事に集中できず、業務に支障をきたしていることを訴えていました。過呼吸や動悸、息苦しさが日常的に起こり、仕事のパフォーマンスにも影響を与えていました。
②家庭内でもイライラ感が強く、子どもに対して感情的に接してしまうことがありました。
③寝つきが悪く、何度も目が覚めてしまうため、十分な休息が取れず、心身ともに疲労が蓄積されている状態でした。
➀自分の弱い部分や怒りを他人に知られることに対して強い抵抗感
自分の感情を抑え込むことに過剰な負担を感じ、精神的に非常に疲れている様子が見受けられました。
②「八方美人」であり続けることに対する疲れ
自分を出すことへの不安や他人の期待に応えなければならないというプレッシャーが、精神的に追い込む要因となっていました。
③昇進が早かったことに対する不安や自己評価のズレ
「自分が思う以上に能力が評価されている」と感じ、そのギャップからプレッシャーが増していました。
④東洋医学的には、舌診により精神的な不安定さが現れていました。
社交不安障害は、他人から否定的な評価をされることへの不安や恐怖が主な原因となり、これが過呼吸や息苦しさ、動悸などの身体的な症状として現れます。
この方の場合、自己評価が低く、自己否定感が強いため、社交不安障害の症状が悪化していると考えられます。特に、他人からの評価に敏感で、自分に対して過剰なプレッシャーをかけている状態です。
そこで、施術では以下のことを重視しました
➀自己肯定感の向上: 自分をもっと大切にし、認めることができるようにサポートします。
②自己受容感の強化: 自分をありのままに受け入れることができるように働きかけ、過剰な自己批判を減らすことを目指します。
これらを意識的に高めることで、社交不安を軽減し、心身のバランスを整えることを目指しました。
①過呼吸をおさえる精神安定の鍼灸施術
過呼吸の症状を和らげるため、精神的な安定を促す鍼灸施術を行いました。自律神経を整え、過度な緊張や不安を緩和させることで、呼吸を穏やかに保てるようサポートします。
②自己肯定感や自己受容感を向上させるカウンセリング
自己評価が低く、過度に自己否定的な思考の改善を目的に、カウンセリングを行いました。自分をもっと受け入れ、自己肯定感を高める方法を提供しました。
③ポジティブ思考を促す心理学のワーク
ネガティブな思考から脱却し、ポジティブな感情や考え方を育むために、心理学的なワークを実施しました。
④感情をコントロールするセルフケア
感情のコントロール方法を学ぶため、セルフケアの具体的な方法をお伝えしました。
以前は過呼吸の症状について四六時中考えていたが、最近ではそのことを考える時間が徐々に減少してきたとのことです。症状に対する執着が薄れてきたことは、回復の兆しとして非常に良いサインです。
過呼吸の回数自体にはまだ変化は見られないものの、その症状が以前よりも弱く感じられるようになったとのことです。
また、毎日服用していた頓服の使用頻度が、現在では2日に1回に減少しました。薬への依存度が減り、自己調整ができるようになってきたと思います。
花火大会に行った際、少し緊張を感じたものの、それでも過呼吸の回数は週に1回まで減少しました。普段の生活でも不安が少しずつ和らいでいることが実感できているようです。
また、睡眠の質が向上し、途中で目が覚めることがほぼなくなりました。良質な睡眠が取れるようになると、日中の精神的な安定にも大きな効果があります。
仕事中に過呼吸が「起きそう」と感じても、冷静にコントロールできるようになりました。過去に比べ、緊張や不安を上手に乗り越える力がついてきていることがわかります。
さらに、仕事に対する考え方が前向きに変わり、自信を持って取り組むことができるようになった点も大きな成長です。社交的な場面や仕事でのプレッシャーを感じても、以前のような不安に支配されず、自分のペースで進んでいけるようになっています。
過呼吸は完全に起こらなくなり、症状の改善が見られました。
以前は家でも常に緊張してピリピリしていましたが、今では仕事から帰宅後、リラックスして子どもと遊ぶことが楽しみになったとのことです。これは、心身が安定し、家族との時間をより楽しめるようになったと思います。
また、奥様から「顔の表情が柔らかくなり、笑顔が増えたね」と言われたそうです。内面の変化が外見にも現れていると思います。
月1回のメンテナンス通院。
環境自体は大きく変わっていないのにもかかわらず、「今の自分でも大丈夫だ」と自信を持てるようになったとのことです。
自己肯定感が高まることで、不安や緊張感から解放され以前よりも楽に日常生活を送れるようになりました。
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