10年前まで看護師として勤めていました。うつ病になってからも頑張って仕事を続けていましたが、適応障害と診断されてから病院を辞めました。
実家に戻り何度か就職をしましたが、不安感や人間関係が上手くいかず、退職を繰り返していました。当院に来られた時は8年間仕事をしていませんでした。
過去を振り返って「あの時こうしておけばよかった」と後悔して落ち込みました。将来を考えると不安でたまらなくなりました。
「親に申し訳なく、早く仕事をしなければ」と思って心療内科やカウンセリングに通っていましたが、思うように回復しませんでした。ここ最近は一日中ふさぎ込んで食事もできず、眠れない状態が続き、当院に来られました。
・仕事をして、親孝行をしたい
・眠れない
・一度落ち込むと、1週間は部屋に閉じもってしまう
・ネガティブな考えを止めることができなくて怖い
・過去に対する後悔、将来に対する不安が強い
・自己否定感が強い
・自尊心の低下
・東洋医学の体質は「気虚タイプ」で、全身のエネルギーが不足している体質です
■治療目的
心理学では、社会とのつながりは自尊心に大きな影響を与えるという理論があります。自尊心とは自分を大切にする気持ちのことです。この方は家に閉じこもり社会とのつながりがほぼ断絶していて、自尊心が大きく低下していました。自尊心の回復のために、この方にとって唯一の社会であり、重要な他者である母親との関係性を再構築することを重視しました。具体的には、母親との日々のコミュニケーションを増やしていただきました。
また、過去に対する後悔と将来に対する不安が落ち込みの原因となっていました。精神安定のためには、時間軸を「今」にする必要がありました。そこで、この方の気持ちを過去や将来から現在に移れるように「今の自分を受け入れる」ことを鍼灸やカウンセリングで重視しました。
■施術内容
➀精神安定の鍼灸治療をしました。
②カウンセリングをしました。
③ポジティブ思考を促す心理学のワークを渡しました。
④感情をコントロールするセルフケアをお伝えしました。
初回と同様の鍼灸治療とカウンセリングをしました。
常にボーとしていて、頭がうまく働かない
熟睡感がでてきて、目覚めは少し良くなりました。
セルフケアをすると、過去のことを考える時間が少なくなってきました。しかし、いったん落ち込むと自己否定が止まりません。
親には感謝しているがまだ伝えることができない。
以前なら1週間寝込むほどの激しい落ち込みがありましたが、今回は2日間で回復しました。感情コントロールの感覚が少し掴めたような気がするとのことです。
働こうという意欲が出てきてハローワークに行きました。しかし、応募までの勇気は出ません。
寝る前にネガティブなことを考えなくなってきました。良い方向に向かっている実感があるとのことです。
母親に「ありがとう」と言えるようになりました。
精神状態は良く、前向きに考えられるようになってきた。
就職に有利な資格を取得しました。
就職について不安感はなく、「なんとかなるだろう」という気持ちです。
母親とは思っていることを話せるようになりました。
ハローワークで資料集めをして、希望の会社が絞れてきました。あとは応募するだけです。
ポジティブな思考になってきた実感があるとのことです。落ち込むときはありますが、すぐに回復できるようになりました。
会社見学をして、数社に応募しました。
両親だけでなく、今まで疎遠だった姉たちとも会話ができるようになりました。
就職が決まり、一生懸命働いています!
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