不妊治療による抑うつ症状の鍼灸治療例

流産の後、１年以上に渡り不妊治療をしていました。

生理が来るたび激しく落ち込み、外を歩いていても勝手に涙が出ていました。

産婦人科や街で妊婦さんを見るたび悲しくなり、「どこに行けばいい？」と追い詰められていました。また、「子供を産めない私は価値がないと思ってしまう」と自分を否定する傾向がみられました。

月の３/４は体調不良が続き、「激しい落ち込みと体調不良をどうにかしたい」とホームページを見て来院されました。

・激しい落ち込み

・何もないのに涙が出る

・月の３/４は体調が悪い

・肩こり、胃痛、頭痛

・極度の冷え性で、運動しても汗が出ない

・朝、足が痺れるように冷えて、ベッドからすぐに降りれない

・眠れない

・体質を改善したい

・精神状態が身体に現れやすい体質で、精神不安定になると症状が身体に現れます

・東洋医学的には「血虚タイプ」で、全身に栄養を届ける「血」が不足しており、貧血、冷え、不安などが特徴です

・思考のクセとして、「○○をやらないといけない」と考えて、できないと自分を責めて罪悪感を抱いています

・「怒り」の感情が強く表れていました

施術内容

①「抑うつ症状を改善する」鍼灸治療をしました。

②妊娠しやすいお身体に改善するため、

「女性ホルモンのバランスを整える」「冷え性を改善する」ことを目的とした鍼灸治療をしました。

※不妊治療を目的とする鍼灸のご要望がありましたが、お断りさせていただきました。不妊治療のためにお越しになると、当院がつらい場所になってしまうからです。

少しでも現実から離れて、心が落ち着く場所として当院をご利用いただくことをお願いしました。

週１回のペースで来院

冷えが改善されてきて、足が痺れるような冷えがなくなりました。

「寝ようと思えば眠れるようになってきた」とのことです。

激しく落ち込んだ時に、「不安を軽減するセルフケア」を行うようお伝えしました。

週１回のペースで来院

不眠や頭痛が改善されてきました。

涙が出るまでの落ち込みはなくなりました。

人工受精の１週間前に、「子宮周辺の気の流れを良くする」鍼灸治療を加えました。

「なんとなく妊娠できそうな気がするんです」とおっしゃられました。

妊娠のご報告を受けました。

以後、妊娠期の鍼灸治療をしました（月１～２回のペースで来院）。

抑うつ症状がぶり返さないように、精神安定を主とした鍼灸治療をしました。

つわり、頭痛、腰痛、便秘の鍼灸治療をしました。

無事出産を終えました。