顔面神経麻痺の治療を重ねる中で、「口元は少し動くようになった」「食事の時のこぼれが減った」といった良い変化があるのに、鏡を見る時はどうしても「まだ完全に閉じないまぶた」や「残っている顔の左右差」ばかりを凝視してしまいませんか?
心理学では、全体の中にあるほんのわずかなネガティブな要素だけを無意識にすくい取ってしまうことを「心のフィルター」と呼びます。顔面神経麻痺への不安を増幅させ、自分自身を深く傷つけてしまう考え方のクセです。
限界を見落とし、悪い部分だけをすくい取る心のクセ
この「心のフィルター」は、発症前からあなたの免疫力を低下させていた要因でもあります。自分の体力の限界(SOSサイン)にはフィルターをかけて見ないようにする一方で、仕事や家庭の「できていない悪い部分」ばかりに焦点を当てて、自分にムチを打ち続けてきませんでしたか?
限界を超えたストレスが免疫低下を招き、顔面神経麻痺の発症に繋がると、今度はこのフィルターが「自分の顔」へと向けられます。
「動かない部分」だけを凝視する焦りが後遺症のリスクを高める
少しずつ回復している事実(プラスの要素)は弾かれ、「ここがまだ動かない」「ここが歪んでいる」というマイナスの情報ばかりに意識が向いてしまいます。
すると、動かない部分をどうにかしようとする焦りから、無意識に「無理に顔を強く動かそう(力んで)」としてしまうことがあります。
実は、日本顔面神経学会のガイドラインでも指摘されている通り、この「焦りによる無理な力み(粗大運動)」は、神経の誤った再生を促し、口を動かすと目が閉じてしまうといった「病的共同運動」の厄介な後遺症を引き起こすリスクを高める大きな要因となってしまいます。
解剖学的アプローチで「顔全体」の繋がりを取り戻す
「動かない部分(悪いところ)」ばかりを凝視している時、患者様の意識はそこだけに極端に集中し、顔の他の部分への感覚が薄れてしまっています。
当院では、専門的な指針と解剖学に基づき、麻痺している神経や筋肉だけでなく、それと連動する「顔全体の表情筋」に丁寧にアプローチします。
的確な鍼灸刺激によって顔全体に血流と温かさが戻ると、「動かない部分だけでなく、自分の顔全体がここにあるんだ」という自然な感覚を取り戻しやすくなります。これが、局所ばかりを凝視する心のフィルターを物理的に外す第一歩となります。
東洋医学の「全体観」で、狭まった視野を優しく広げる
さらに、東洋医学には「局所だけでなく全体を診る(全体観)」という哲学があります。顔面神経麻痺を顔だけの問題と捉えず、全身の気の流れを整えることを重視します。
鏡に映る顔のパーツだけに囚われていると、呼吸は浅くなり、体が冷えやすくなります。当院の自律神経専門の施術で手足を含めた全身を温め、深く心地よい呼吸を取り戻すと、不思議と心に余裕が生まれます。
身体全体が温かくリラックスすることで、「顔の左右差はまだあるけれど、身体はこんなに楽になった」と、ネガティブな一点から全身へと視野(フィルター)が優しく広がっていくのです。
悪い部分ばかりに目が行き、ご自身を責めてしまう時は、心と体の視野を広げるサポートをする当院へご相談ください。
当院の施術例
「顔を見られたくない」1年以上残る顔面神経麻痺の後遺症
30代 女性 福岡市
「顔を見られたくない」と眼鏡やアイプチで必死に隠す日々に。病院の治療後も長引く顔面神経麻痺の後遺症でご相談に来られました。
帯状疱疹後に3度目の顔面神経麻痺。柳原法8点からの鍼灸施術例
60代 女性 福津市
帯状疱疹後に3度目の顔面神経麻痺を発症。医師から「回復は未知数」と宣告され、退院後も後遺症に変化が見られない状態でご来院されました。
顔面神経麻痺の状態をチェックしてみませんか
【このページの作成者】

豊田英一(とよだえいいち)
【国家資格】
・はり師
・きゅう師
・あんまマッサージ指圧師
【学歴】
・神戸大学大学院修士課程修了(心理学専攻)
【認定資格・終了】
・介護予防指導士
・医療リンパドレナージセラピスト
・感覚統合入門講習会応用コース修了
【所属団体】
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会
公益社団法人 福岡県鍼灸マッサージ師会
アクセス
JR福間駅から徒歩15分 駐車場:有り 2台