電話で予約・相談 LINEで無料相談 いつでもWEB予約

「ダメな気がする」うつ病の回復を妨げる「感情的決めつけ」

「こんなに不安なのだから、失敗するに違いない」「自分がダメな人間だと感じるのだから、ダメな人間に決まっている」と、自分の感情をそのまま事実だと思い込んでしまうことはありませんか?

心理学では、このような考え方のクセを「感情的決めつけ(感情的推論)」と呼びます。

なぜ、ネガティブな感情に振り回されてしまうのか?

感情的決めつけとは、実際に起きている事実ではなく、そのときの自分の感情を根拠にして物事を判断してしまうことです。

うつ病のときは、ネガティブな感情が強くなるだけでなく、その感情が本当かどうかを確かめる力も落ちています。そのため、「不安だ」「自分はダメだ」という気持ちを、事実だと受け取ってしまいます。

【心理学】「感情」と「事実」を切り離す

そこで心理療法では、感情と事実を分けてとらえる練習を行います。

ステップ①:「感情=事実ではない」と気づく

「不安を感じること」と「実際に失敗すること」は、別のことです。強い不安が湧いてきたら、「あ、今、感情を事実だと思い込もうとしているな」と立ち止まることが第一歩です。

ステップ②:感情を「天気」のように観察する

その感情を、「今は『不安』という嵐が来ているな」と、少し離れたところから眺めてみます。

心理学では、このように自分の考えや気持ちを一歩引いて見ることを「メタ認知」と呼びます。感情は天気と同じで、やがて通り過ぎていくものです。

ステップ③:感情ではなく「事実」に目を向ける

不安が強いときでも、「今日は少しご飯が食べられた」「本を1ページ読めた」という、実際にできたことに目を向けます。

気持ちがどうであっても、できたことを一つずつ認めていく。その練習を重ねることが、感情に振り回されないための確実な一歩になります。

※うつ病の治療や服薬は自己判断せず、必ず主治医にご相談ください。当院は医療機関と並行して心身の回復をサポートします。


今日からできる心理ワーク

マイナスに考えたり、自分を責めすぎたりする「考え方のクセ」を見直すために。
考えや気持ちを書いて整理する3つの心理ワークを、院長・豊田英一の著書から無料でお渡しします。

豊田英一著『考え方を変えたいのに、変えられない』。Amazon Kindleの伝統医学・東洋医学 売れ筋ランキング(有料)第1位。最新リリース(有料)では医学・薬学、家庭医学・健康で第1位、心理学で第2位。2026年10月7日6時時点。

LINE登録でPDFを受け取れます。メッセージのやり取りは不要です。

LINEで無料のワークを受け取る

一人で取り組むのが難しい方へ

考え方のクセに気づいても、同じ考えを繰り返して落ち込んだり、自分を責めてしまう。
そんなお悩みを、ご自宅から相談できます。

オンラインカウンセリングでは、今のお悩みを伺い、自分を苦しめる考え方を一緒に整理します。
気持ちや体調に合わせて、心が楽になる考え方や、無理なく過ごす方法を見つけていきます。

話がまとまっていなくても大丈夫です。こちらから少しずつ伺います。

担当:豊田英一|鍼灸師・神戸大学大学院修了(心理学専攻)
60分・8,000円(税込)
LINEビデオ通話・電話でご相談いただけます。

ご来院いただける方へ

心理学と鍼灸の両面から心と体の回復を支える、当院のうつ病施術についてご覧ください。

当院の施術例

うつ病につながりやすい考え方のクセ(認知の歪み)が影響しているケースや、その他のうつ病の施術例も併せてご参考になさってください。

オンラインカウンセリング

小学校教員の燃え尽き症候群|オンラインカウンセリング症例

30代 女性 京都府

適応障害やうつ状態による不調を改善して、早く復職したいと、当院のオンラインカウンセリングをご利用になりました。

症例の全文を読む

ご相談までの経緯

30代 女性 京都府

適応障害やうつ状態による不調を改善して、早く復職したいと、当院のオンラインカウンセリングをご利用になりました。

3年前に心身の不調で約1年間休職し、復職しました。しかし半年前、再び仕事への不安が強くなり、二度目の休職をしました。不安になると涙が出て、首を締めつけられるような感覚や、眠りの不調もありました。

この方は小学生のころ、担任の先生に救われた経験から、自分も悩んでいる子どもを助けられる教師を目指しました。授業の準備にも力を注ぎ、土日も仕事をしていました。

一方、ご自身のお子さんの保育園のお迎えは、いつも時間ぎりぎりになっていました。帰宅後も翌日の授業の準備に追われ、お子さんとゆっくり話す時間が取れずにいました。

初回の心身の評価

お話から、燃え尽き状態にみられる次の2つの特徴がうかがえました。

①情緒的消耗感

仕事に力を注ぎ続け、心のエネルギーが尽きたように感じる状態です。

この方も、授業の準備や子どもたちへの対応で心身の余裕を失い、涙や不眠も重なって、仕事を続けられなくなっていました。

②個人的達成感の低下

仕事での手応えや、自分の働きへの自信を感じにくくなることです。

この方は、ほかの先生と比べて自信を失い、できていることより、足りないところに目が向いていました。

自分を追い込む考え方

「120%で働いていた」と話すほど無理を重ねていました。

仕事のことを考え続けて脳も休まらず(脳疲労)、物事を見る余裕を失っていたと考えました(心理的視野狭窄)。完璧を求める考え方や白黒思考も強まり、自分を追い込んでいることに気づきにくくなっていました。

子ども一人ひとりの傷つきに目を配り、困っている子がいれば、すぐに自分が何とかしなければと思っていました。ほかの先生が子どもにきつく当たることも受け流せず、自分のクラスの子には、そんな思いをさせたくないと考えていました。

子どもたちのためにという思いが強い一方で、ご自身の健康や家族との時間が後回しになっていました。

カウンセリングの経過

目的と内容

オンラインカウンセリングは、2週間に1回(月2回程度)のペースで行いました。

①価値観を見直す

燃え尽きから回復していくためには、自分にとって本当に大切なものは何かを振り返り、これまでの価値観を見直すことも大切です。

そこで、「教師としてどうあるべきか」から少し離れ、「自分はこれから、何を大切にして生きていきたいか」を一緒に考えました。

子どもたちを大切にする気持ちと同じように、自分の心と体、家族との時間も大切にする。そのために、どこまで頑張り、どこから人に頼るのか、仕事との向き合い方を見直していきました。

②考え方のクセと心の奥の思い込みを見直す

この方には、「自分は能力が低いから、人一倍頑張らなければならない」という思い込み(スキーマ)がありました。ほかの先生と比べたり、完璧にできない自分を責めたりして、無理を重ねていました。

そこで、この思い込みを見直し、今の自分を認め、人に頼ることも受け入れられるよう働きかけました。また、子どもたちの気持ちに寄り添いながらも、つらさまで抱え込まない関わり方を考えていきました。

③考え込みに気づく練習

休職中も、頭の中では学校や復職のことを考え続けていました。体を休めていても考え込みが続き、頭も心も休まらない状態だったと考えます。

そこで、自分の考えを客観的に見る力(メタ認知)を養うため、ぐるぐる考えていることに気づき、目の前のことへ注意を戻す練習を、日常の中で重ねていただきました。

2~3月

考え方の変化

不安なときに「まあ、いっか」と思える場面が出て、自分を責めることも減りました。3月には、ぐるぐる考える時間も減り、頭の切り替えができるようになりました。「ありのままの自分で、このまま元気になっていこう」とも話されていました。

休めたと感じられるようになったのも、このころです。それまでは苦しくても「なんでだろう、なんでだろう」と考え続けていましたが、「立ち止まった気がする。それがよかったのかな」と振り返っていました。

これまで比べていた、同年代で子育てをしながら教え方も仕事の進め方も上手な先生を、お手本にしようと思えるようになりました。

休職中はほかの仕事も探していましたが、学校への不安がなくなり、子どもたちに伝えたいことが増えていきました。「自分が救われたように、子どもたちの役に立ちたい」という思いをいちばんかなえられるのは小学校の教師だと気づき、「続けていきたい」と話されていました。

生活の変化

3月には泣くことはなくなり、食欲も戻って、体も元気になってきました。本の内容も頭に入るようになりました。

地域のバドミントンサークルで欠員が出て頼まれたときは、お子さんの保育園行事と重なっていたため、以前なら引き受けていたところを断り、保育園行事に参加しました。「今までの自分とは違う」と感じたそうです。

院長の見立て

比べていた先生をお手本にできたことも、狭くなっていた視野が広がってきた表れだと考えられます。

「立ち止まった気がする」という言葉からも、ぐるぐる考え続ける状態から抜け出し、自分を客観的に見られるようになってきたことがうかがえます。

また、頼まれごとを断り、お子さんの行事を選べたことには、価値観の変化が表れています。周りの人を優先する「他人軸」から、自分が何を大切にしたいかで選ぶ「自分軸」へ、少しずつ変わってきたと考えられます。

4月

考え方の変化

落ち込むことが減り、マイナスの考えに入り込んでも早く気づいて抜け出せるようになったそうです。

以前は、クラスの子どもたちを一人も取りこぼさないよう、自分が頑張らなければと思っていました。子どもたちへの関わり方についても、子どもたち自身が取り組む力を信じ、必要なときに支えながら見守ることも大切だと考えるようになったそうです。

家庭での変化

家庭でも、きちんとした母親でいなければという思いがありました。

お子さんのお友達が遊びに来ると、以前は、家をきれいにしておかなければ、遊んであげなければと思い、それが負担だったそうです。今は、無理をせず、自然な自分でいることも大事だと思えるようになりました。

夕食作りがつらい日も無理をしていましたが、ピザなどで済ませてよいと考えられるようになりました。

院長の見立て

教師としても母親としても、すべてを自分が背負わなければという考え方がやわらいできたと考えられます。

子どもたちや家族を大切にしながら、自分の疲れや気持ちにも目を向け、今の自分にできる形で関われるようになってきました。「きちんとできない自分はダメだ」と責めず、自然な自分を認められる場面が増えてきたと感じています。

6月

考え方と働き方の変化

6月に復職しました。

復職直後は、帰宅後や夜から翌朝にかけて再び不安が強まり、涙が出ることがありました。翌日の段取りや授業を何度も考え、「ちゃんとできるだろうか」と不安になったり、理想どおりにできない自分にもどかしさを感じたりしていました。

そのような中でも、「学校でも私自身でいよう」と、自然体でいることを意識していました。

次第に、ほかの先生からどう思われるかが気にならなくなり、自分がよいと思う授業にシンプルに取り組めるようになりました。

子どもたちが気持ちよく勉強できる空間をつくりたいと思い、子どもたちのよい変化に充実感を感じているそうです。

一度目の復職では、完璧にしようとすべて自分で抱えていましたが、今回は人にお願いできるようになったと振り返っていました。

力を抜いて働くことに抵抗を感じることもありますが、できないことは仕方ないと考え、「自分ができる範囲で、一生懸命やろう」と思えるようになってきました。

院長の見立て

人に頼れるようになったことは、完璧でなければダメだという考え方がやわらぎ、今の自分を受け入れられるようになってきた表れだと考えられます。

力を抜くことへの抵抗は残っていますが、今の自分にできることを認め、自分なりのやり方で子どもたちに関わろうとされています。

教師になった原点を再確認し、ご家族も大切にしながら仕事を続けていく。価値観を見つめ直し、自分を責めすぎずに働こうと思えるようになったことが、この方の大きな変化だと考えられます。

※経過には個人差があります。

オンラインカウンセリング

「すべて自分が悪い」と責めていた女性

30代 女性 東京都

休職後、着替えや歯磨きもできず、過去の出来事を何度も思い返しては、自分を責めていました。「落ち込む考え方を変えたい」と、オンラインカウンセリングをご利用になりました。

症例の全文を読む

来院までの経緯

30代 女性 東京都

双極性障害と診断され、心療内科に通院していましたが、3か月前に会社を休職しました。すべてにおいてやる気が起きず、特に朝がつらく、着替えや歯磨きもできない状態でした。

ストレスが溜まると菓子パンなどを過食してしまい、「食べることで精神状態を保っている」とおっしゃっていました。

数年前から、「私は何で苦しいのだろう、悲しいのだろう」と思っていました。

ご本人のお話では、ご主人には自閉スペクトラム症の特性があるとのことでした。夫婦の会話はほとんどなく、娘さんの不登校についても相談できずにいました。

学校の先生やソーシャルワーカーへの相談、親の会への参加など、ひとりで頑張っていました。「カサンドラ症候群なんだろうと思います」とおっしゃっていました。

過去にご主人から言われたことや、仕事でのミスを何度も思い返しては、そのたびに落ち込んでいました。そして、「家族の問題は、すべて自分のせい」と自分を責めていました。

「落ち込む考え方を変えたい」と、当院のオンラインカウンセリングをご利用になりました。

初回の心身の評価

  • 「すべて自分が悪い」という考え方のクセがみられました。
  • 同じことを何度も考えるぐるぐる思考(反芻思考)がありました。

カウンセリングの経過

目的と内容

①考え方のクセを見直す

「家族の問題は、すべて自分のせいだ」のように、うまくいかないことがあると、原因はすべて自分にあると考えてしまいます。

こうした考え方のクセは、心理学で「認知の歪み」と呼ばれます。自分を責めることで、苦しさが強まってしまいます。

このクセの背景には、「自分はダメだ」「自分は能力が低い」と、心の奥に自分を否定する思い込みが隠れていることがあります。

この自己否定的な思い込みがやわらぐと、「すべて自分が悪い」という、自分を苦しめる考え方が変わってきます。

そのためには、自分が何を考え、物事をどう受け止めているのかを、客観的に見ることが大切です。

そこで、カウンセリングでは、考え方のクセだけでなく、心の奥の思い込みも見直していきました。

②心理ワーク

カウンセリングのない日にも、自分の考えに気づき、見つめ直せるように、次のような心理ワークに取り組んでいただきました。

  • 同じことをくり返し考えてしまうときに、その考えへの執着をゆるめる
  • うまくいかなかったことだけでなく、良かったことにも目を向ける
  • ひとつの出来事で、自分という人間まで否定していないかを、客観的に見つめ直す

1~2回目(1か月目)

考え方の変化

嫌なことがあったときに、マイナスな考えが続かないように、「嫌なことはポイっとしている」と話されていました。そうすると、「しょうがないな」と少しは頭を切り替えられるようになったそうです。

ただ、会社に連絡することがあった日は、嫌な過去に引っ張られ、ずっと考え込んでいたとのことでした。

生活の変化

何年ぶりかに、7時間眠れた日があったとのことでした。朝起きて、顔を洗うこともできるようになりました。

ただ、食べることで精神状態を保っているご様子は、まだ続いていました。

院長の見立て

ご自身を客観的に見ようとされていましたが、嫌なことがあると、ぐるぐる思考からまだ抜け出しきれずにいました。

一方で、7時間眠れた日があり、朝に顔を洗えるようにもなりました。こうした変化から、睡眠の状態が少しずつ整い、朝のつらさもやわらいできていると考えています。

3~4回目(2か月目)

考え方の変化

カウンセリングで気持ちを話すうちに、自分が何を考え、どう感じていたのかに気づくことで、「そっか」と納得できることが増え、気持ちが楽になってきたそうです。

会社の同僚から何を言われているかを考えることはあったものの、「考えても仕方ない」と少し思えるようになりました。落ち込む日も少なくなってきたとのことでした。

ただ、まだ波があり、自分ではどうしようもないほどの浮き沈みはあるそうです。

生活の変化

娘さんとランチに行けたり、朝起きて掃除ができたりするようになりました。以前は菓子パンやチョコ、スナック菓子をよく食べていましたが、甘いものをそこまで欲しいとは思わなくなったそうです。

院長の見立て

ご自身を客観的に見られるようになってきたことで、ぐるぐる思考から少しずつ抜け出し、気持ちを落ち着かせられるようになってきたと考えています。

娘さんとランチに出かけるなど、コミュニケーションも増えてきました。こうした経験が、「家族の問題は自分のせい」と責める気持ちをやわらげるきっかけになればと考えています。

5~6回目(3か月目)

考え方の変化

以前は周りに合わせることを何より優先していましたが、今は自分を大切にしようと思えるようになったと話されました。

これまでは「ない」ところばかり見ていたけれど、「ある」ところを見ると幸せだと思えるとのことでした。

娘さんとの関わりの変化

娘さんに対して、もっとできることがあったのにという後悔もありましたが、過去は変えられないと受け止め、今は一緒にゆっくり過ごせているとのことでした。

不登校についても話し合い、娘さんもいろいろ考えていることが分かったと話されました。以前は娘さんが落ち込むと一緒に落ち込んでいましたが、今はしっかり支えていこうと思うようになったとのことでした。

娘さんが学校に行く日も、少しずつ増えてきたと話されました。

また、ご本人の調子が悪い日には、娘さんがご飯を作ってくれたと話されました。

ご主人との関わりの変化

以前は、ご主人が何も言わないことを「無関心で嫌だ」と感じていました。今は「嫌なことも言われず、楽なのかな」と思えるようになり、文句を言わずに働いてくれることにもありがたさを感じていると話されました。

ご主人への口調を柔らかくし、それまでご主人が自分で用意していた朝食も、この方が温かい朝食を作るようになったとのことでした。そうした中で、娘さんの将来についても、ほんの少しですが、ご夫婦で話せるようになってきたと話されました。

また、ご主人は娘さんとは仲がよく、娘さんを介して夕食の希望なども伝えるようになってきたとのことでした。

生活の変化

以前は口に食べ物を放り込むような食べ方をしていましたが、今は過食をしなくなったとのことでした。

インターネットで検索する言葉も、以前の「助けて」「心が苦しい」から、最近は「自分を取り戻す」に変わったと話されました。

今はとても落ち着いているとのことでした。

院長の見立て

今の自分を受け入れる気持ち(自己受容)が生まれたことで、ご主人への見方が変わり、口調や日々の接し方も変わってきたと考えています。こうした変化が、ご夫婦で少しずつ話せるようになるきっかけになったのではないでしょうか。

相手が自分をどう思うか、どう評価するかは、自分ではコントロールできません。でも、自分の考え方や行動は、見直していくことができます。

「もう何も変わらない」「この先もずっと苦しい」と思っていても、同じ状況が、この先も続くと決まっているわけではありません。自分の考え方や行動が変わることで、今の状況も少しずつ変えていけると、私は信じています。

※通院や服薬に関するご判断は、主治医と相談しながら進めることが大切です。

※経過には個人差があります。

施術例

常に最悪を考えてしまう不安
(全般性不安障害)と更年期不調

50代 女性 鞍手郡

仕事や家族へのマイナス思考が止まらず、一日中続く極度の緊張と不眠。「またうつで入院するかもしれない」と限界を迎えてご来院されました。

施術例の全文を読む

来院までの経緯

50代 女性 鞍手郡

数カ月前から、更年期症状に加えて、極度の不安感が続いていました。マイナス思考の傾向が強く、家族や仕事のことが常に心配で眠ることができず、一日中緊張状態が続いていました。

例えば、
「上司に嫌われているので、クビになるかもしれない」
「娘が大学に合格できないかもしれない」
「明日、地震が来るかもしれない」
など、不安が次々に浮かんでくる状態でした。

婦人科でホルモン補充療法や漢方を服用しても症状の変化を感じにくく、心療内科では「全般性不安障害」と診断されました。過去に「うつ病」と診断され、精神科病院に入院した経験もありました。

最近は食欲がなく、落ち込みが激しくて、いつ笑ったかも覚えていない状態でした。

「このままでは、また入院になってしまう」と不安になり、ご来院くださいました。

初回来院時のお悩み

  • 仕事を辞めたくない
  • 娘の進路が心配
  • 感情を安定させたい
  • マイナス思考を変えたい
  • 食欲がない
  • 喉のつまり感
  • 不眠、頭痛、疲労感

初回来院時の心身の評価

過去に解雇されてうつ病で入院した経験があり、解雇への恐れが強くなっていました。

不安の内容は多岐にわたり、現実的な可能性が低いことまで「起こるかもしれない」と感じて心配していました。

東洋医学では「陰虚タイプ」の傾向がみられ、ストレスや過労で全身のうるおいが不足しやすい状態でした。

「思い悩み」の感情が強くみられました。

鍼灸施術の経過

施術目的

全般性不安障害では、日常のささいなことにも強い不安を感じやすくなります。

その背景のひとつとして、「失敗するかもしれない」など、物事を悪い方向に考えてしまうクセ(認知の歪み)が関与することがあります。こうした偏った考え方は、不安を強めるだけでなく、抑うつ状態につながることもあります。

大切なのは、不安が現実的なものかどうかを冷静に見直し、「必要以上に心配しすぎていないか」に気づくことです。

カウンセリングでは、このような偏った考え方を少しずつ修正していくサポートを行いました。

また、将来のことを考えるほど不安が強まりやすいため、「今この瞬間の自分」に意識を向けることも重視しました。

施術内容

①「精神の安定」を目的とした鍼灸施術
「精神の安定」を目的とした鍼灸施術を行いました。

② 不安の軽減やマイナス思考の見直しを目的としたカウンセリング
不安の軽減やマイナス思考の見直しを目的としたカウンセリングを行いました。

1~4回目(週1回の来院)

「寝つきが良くなり、数日間は睡眠薬を飲んでいない」とのお話がありました。

空腹を感じられるようになり、食欲も出てきたご様子でした。喉のつまり感も減ってきたとのことでした。

この方は過去の解雇経験から解雇への恐れが強まり、現在は「上司に嫌われている」という思い込みから不安が広がっていました。

その思い込みの現実性を見直すため、上司とのコミュニケーションの必要性をお伝えし、面談を申し込むことを提案しました。

上司との面談を通じて、「嫌われている」というのは思い込みだったと気づくことができました。実際には上司が「最近、元気がない」と心配してくれていたことも分かったそうです。

5~8回(週1回の来院)

睡眠薬がなくても自然に眠れる日が増え、「朝からきつい」が減って、仕事や家事をこなせるようになってきたとのことでした。

考え方も前向きになってきたご様子でした。何かあっても、できるだけ「なるようになる」と意識して捉えるようにしているそうです。

9~11回(週1回の来院)

これまで出ていた自律神経症状は大きく軽減し、元気を取り戻した実感が出てきたとのことでした。

「こんなに調子の良い日が続くとすごく嬉しい」とのお話がありました。

仕事や家庭での時間を楽しめるようになり、「よく笑うようになった」とおっしゃいました。

不安に感じることがあっても、「なるようになる」と受け流せるようになってきたとのことでした。

現在

メンテナンスのため、月1回ほどのペースで来院。

職場ではお客様から、「元気がいいね!」と声をかけられることもあるそうです。

※服薬の変更は、主治医と相談しながら進めることが大切です。

※経過には個人差があります。

【このページの作成者】

自律神経専門の鍼灸院「鍼灸指圧豊田治療院」院長、豊田英一の写真

豊田英一(とよだえいいち)

【国家資格】
・はり師
・きゅう師
・あんまマッサージ指圧師

【学歴】
・神戸大学大学院修士課程修了(心理学専攻)

【著書】
「考え方を変えたいのに、変えられない」

【認定資格・修了】
・介護予防指導士
・医療リンパドレナージセラピスト
・感覚統合入門講習会応用コース修了

【所属団体】
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会
公益社団法人 福岡県鍼灸マッサージ師会 

アクセス

JR福間駅から徒歩15分 駐車場:有り 2台

ページ上部へ戻る