「寝つけない・途中で起きる」が増えるのは、気のせいではありません
更年期に入ると、今まで眠れていた人でも
「寝つきが悪い」
「夜中に目が覚める」
「早朝に目が覚めて眠れない」
といった不眠が増えやすくなります。
これは意志の弱さではなく、更年期特有の体の変化が背景にあることが多いです。
女性ホルモンの変動が、自律神経と睡眠を揺らします
更年期は、女性ホルモン(エストロゲン)が減るだけでなく、大きく揺らぎながら減っていく時期です。
エストロゲンの変動は、脳の視床下部を通して自律神経にも影響しやすく、体が「休むモード」に切り替わりにくくなります。
結果として、
- 寝る時間になっても緊張が抜けない
- 頭が冴える
- 眠りが浅くなる
といった状態が起こりやすくなります。
ほてり・発汗・動悸が「中途覚醒」を増やす
更年期の代表的な症状であるホットフラッシュ(ほてり・発汗)は、睡眠の途中で起こることがあります。
夜中に急に暑くなる、汗で目が覚める、動悸がして不安になる。
これが繰り返されると、眠りは分断され、疲れが取れにくくなります。
不眠が続くと、さらに眠れなくなる悪循環へ
眠れない日が続くと、次は「眠れないこと」自体がストレスになります。
今日も眠れなかったらどうしよう
明日に響いたら困る
このまま治らないかもしれない
こうした不安が強いほど、体は緊張し、眠りは遠ざかります。
更年期の不眠は、ホルモンの変動に加えて、この不安と緊張の悪循環が重なりやすいのが特徴です。
更年期の不眠で意識したい整え方
更年期の不眠は「睡眠だけを何とかしよう」とすると焦りやすくなります。
ポイントは、睡眠の土台である自律神経を整えることです。
1 朝のリズムを固定する
起床時間をなるべく一定にし、朝の光を浴びることで体内リズムが整いやすくなります。
2 夜の刺激を減らす
寝る直前までスマホを見ない、明るい光を避ける、カフェインは夕方以降控えるなど、体が休む準備を邪魔しない工夫が大切です。
3 眠れない夜は「頑張らない」
布団の中で頑張るほど緊張が高まりやすくなります。眠れないときは一度布団から出て、暗めの場所で静かに過ごし、眠気が出てから戻る方が回復につながることがあります。
4 不安を言語化して区切る
頭の中だけで解決しようとせず、紙に書き出して「今日はここまで」と区切ると、思考の暴走が落ち着きやすくなります。
受診の目安
更年期の不眠は、治療の選択肢があります。
数週間以上続く、日中の生活に支障が大きい、強い不安や落ち込みがある場合は、一人で抱え込まず相談してください。
必要に応じて婦人科や睡眠外来での確認も大切です。
【このページの作成者】

豊田英一(とよだえいいち)
【国家資格】
・はり師
・きゅう師
・あんまマッサージ指圧師
【学歴】
・神戸大学大学院修士課程修了(心理学)
【認定資格・終了】
・介護予防指導士
・医療リンパドレナージセラピスト
・感覚統合入門講習会応用コース修了
【所属団体】
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会
公益社団法人 福岡県鍼灸マッサージ師会
アクセス
JR福間駅から徒歩15分 駐車場:有り 2台