「少し生きやすくなる」 大人の発達障害　Q&A ７

【よくみられるケース】

◆暗黙の了解がわからず、「マナー違反」をしてしまう

◆人が聞かれたくないことを聞いてしまう

◆子供や社会的に弱い立場の人に一定の配慮ができない

 

【解説】状況を読んだり、心情を察するのが苦手

発達障害の中でも自閉スペクトラム症の傾向の強い人は、場の雰囲気を読んだり、相手の気持ちを察したりすることが苦手です。

例えば、家庭内のトラブルがある人に家族のことについて質問したり、奢ってもらう食事の席で高額なメニューを注文したり、子供相手の勝負事に本気を出して周囲を呆れさせることもあります。

思ったことを正直に言うことや、「誰にでも平等であることが正しい」というルール観があり、相手の状況によって変えることができません。

子供や高齢者を気遣うといった考え方が理解しづらく、配慮に欠けた行動を非難されることもあります。

 

【改善方法①】

◆マナー違反に気づいたら、すぐに謝る

周囲から注意されたら、すぐに相手に謝ります。

どこが悪かったのか理解できなくても、相手が不快な思いをしていることは確かなので素直に謝ることが大切です。

後で、親しい人に相談して悪いところを確かめて、二度とマナー違反を繰り返さないようにしましょう。

 

【改善方法②】

◆特性を知ってもらい、助言をお願いする

自分が状況を理解したり、人の気持ちを察したりすることがあまり得意ではないことを自覚する必要があります。

そのうえで、その特性を周囲に知ってもらい、指摘や助言をしてもらえば、同じような場面でも不適切な言動をとらずにすむようになります