「こころが影響して身体に以上が現れる疾患」といえば、まず心身症を思い浮かべる人が多いようです。
心身症も自律神経失調症もストレスなどの心因が影響して発症する点は同じですが、症状の現れ方に違いがあります。
心身症は、体の特定の内臓や器官に集中して現れます。
自律神経失調症は、消えたり現れたりする不安定な症状が色々な器官に起き、倦怠感など全身症状が現れることが特徴です。
心身症は、ストレスの影響で、機能的器質的に身体に障害が起きる疾患の総称です。
例えば、ストレスにより、十二指腸潰瘍のように実際に病変ができたり(器質的障害)、検査で異常がないが頭痛が生じる(機能的障害)など。
一方、日本心身医学会によると自律神経失調症は、
①自律神経を中心とした機能障害によって、身体と心に原因不明の様々な不調が現れる。
②検査しても内臓や器官に病的な認められない
という内容で定義されています。
しかし、自律神経失調症は、正式な病名として公認されていません。
自律神経失調症という呼び名は日本独自のもので、欧米にはありません。
そのため、自律神経失調症の捉え方は医師によってまちまちで、治療方針も一定していないのが現状です。
自律神経失調症 | 心身症 |
---|---|
多数の器官に症状が現れる | 特定の器官に症状が集中する |
明らかな身体疾患はなく、 症状は不安定で消えたり現れたりする | 明らかな身体疾患がある |
心因のほか、生活習慣の乱れ、 体質などが影響する | 体質や生活習慣の乱れによるものは 心身症ではない |
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