【よくみられるケース】
◆急な予定変更があると、不安が高まりパニックになってしまう
◆大きな声で注意されたことがきっかけでパニックになる
◆肩をポンとたたかれたことが原因でパニックになる
【解説】指
自閉スペクトラム症の特性がある人では、ささいなことで不安になりやすく、その不安や緊張が大きくなりすぎると、大声を上げたり、その場から走り去ったり、ときには自傷行為に至ったりといったパニック状態になることがあります。
原因は、本人もある程度自覚していることが多いと考えられます。
パニックになりやすい原因として、「急な変更」「突然大きな声をかけられる」「自分で決めたルールを曲げなければならなくなる」ということがあげられます。
こうした予測できない状況に対する不安は、周囲が受け止めてあげて、不安を煽らないように配慮することが求められます。
【周囲のサポート①】
◆変更がある時は、早めに知らせる
不安感が強い自閉スペクトラム症の特性がある人の場合、急な変更があると混乱してしまうことがあります。
そのため、予定が変わった時は、できるだけ早く本人にそのことを知らせます。
発達障害の特性がある人の場合は、口頭での伝達だけでは理解しにくいことがあるので、メモを一緒に渡すとよいです。
変更内容が複雑な場合、変更前と変更後の違いがわかるように書き方を工夫します。
【周囲のサポート②】
◆独特の感覚があることを職場に周知させる
発達障害の特性がある人の中には、独特の感覚異常(過敏や鈍麻)を持つ場合があるので、こうした特性がないかどうかを前もって本人に確認しておきます。
独特の感覚があれば職場内に周知して、皆に協力を求めます。
例
◆蛍光灯がまぶしい→遮光レンズ眼鏡をつかう 席替えをしてもらう
◆エアコンの音が耳障り→ノイズキャンセリングイヤホンを使う
◆制服の肌触りが不快→下に薄手の長袖肌着を着用する
◆同僚の柔軟剤や化粧の匂いががまんできない→マスクにお気に入りのアロマオイルを染み込ませる
など
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